日本ではマイナーだけど面白いトランプゲームのまとめ

今回は今まで紹介したトランプゲームを一回まとめます。

日本ではあまり知られていないけど、世界では広く遊ばれているようなトランプのゲームは数多く存在します。これ試しにやってみるとメチャクチャ面白かったりするのです。
大人向けトランプゲームとしては日本でもおなじみの「ポーカー」や「ブラックジャック」がありますが、この手のギャンブル系ではないトランプのゲームというと「ババ抜き」などを思い出して幼稚なお遊びと思ってしまうかもしれません。メジャーな所では「大富豪」は運も技術も使う面白い良いゲームですよね。「大富豪」くらい面白い、あるいはもっと面白いゲーム、知りたくないですか。世界には難易度も面白さも様々な、ほんとうに多種多彩なトランプのゲームがあるのです。
それらを少しですがこのブログでも紹介してきましたので一度まとめてみます。

まず前提として「トリックティキング」タイプの様々なゲームが世界ではよく遊ばれています。ここでも2種類紹介しますので、「トリックティキング」を全く知らない場合は「ザ・クルー」の記事内に簡単な説明があるのでそちらを読んでみてください。


親がルールを選ぶトリテ「バルビュ」

「バルビュ」は超面白いです。ちょっと変わったトリックテイキングのゲームですが、そこまでルール的に難易度が高くないのでおすすめです。

簡単にどんなゲームか言うと、自分が親(ディーラー)の番になったら、配られた手札を見てから9種類のゲームルールから1つ選んで全員でそれを遊びます。当然自分に有利なルールを選ぶのですが、一度選んだゲームは次に自分がディーラーになった時にもう選べません。最後のほうは不利なルールを選ばなければいけなくなるかもしれないのです。

全員が9種類のゲームをすべて選び終わったらゲーム終了する「完全ゲーム」はとても時間がかかりますが、最高に面白いです。ただあまりに時間がかかるので、選べるルールの種類を5個に減らしたり、複数選んでOKにしたり、ディーラー2周したら終了というようなライトゲームもできます。ライトゲームでも十分楽しさはわかると思います。

トランプのゲーム「バルビュ」の記事はこちら


正体隠匿チーム戦トリテ「ブリスコラ・キアマタ」

「ブリスコラ・キアマタ」は途中まで誰がチームメイトかわからない正体隠匿チーム戦のトリテです。もう面白そうでしょう。本来は5人用ですが、僕は4人でもよく遊んでいます。

上の「バルビュ」に比べると、ルールが多少難しく感じるかもしれません。ヨーロッパ系のトリテによくある「カードの強さ順が日本でおなじみのと違う」タイプなのも最初は戸惑うポイントです。そういうものだと思って慣れるしかないのですが、わかってしまうととても面白いです。
正体隠匿チーム戦トリテのトランプゲームは「ドッペルコップ」や「シャープコップ」「シープスヘッド」など色々あってどれもこれも中毒的に面白いのですが、ルールが難しめです。そこで正体隠匿系の中では難易度低めの「ブリスコラ・キアマタ」くらいから始めるのが良いと思います。基本的なことがわかります。

トランプのゲーム「ブリスコラ・キアマタ」の記事はこちら


チーム戦の役作りゲームの傑作「カナスタ」

「カナスタ」はラミー系(麻雀やラミーキューブのような役作りゲーム)の珍しいチーム戦ゲームです。これは本当に中毒性が高く、うっかりすると徹夜でやりかねません。

ラミー系のトランプゲームなので手札で役を作って場に出していくのですが、一般的によくある役の「4・5・6」のような連番役はありません。「5・5・5」のような同一数役のみです。チームで場は共有で、チームメイトの出した役に自分のカードを後出しでくっつけてOKです。チームで「8・8・8・8・8・8・8」のような7枚以上の役を1種類以上作れば、後はもういつ手札をゼロにして上がってもよくなります。

特徴的なのはトランプデッキを2組使うことで、ワイルドジョーカー4枚、かつ数字の2は全てワイルド扱いなので合計12枚もワイルドカードがあるのです。こんなの楽しくないわけがないのです。麻雀で言う花牌のようなルールもあり、一発逆転のチャンスもありでとてもとても楽しいゲームです。
半世紀以上前にアメリカで大流行して「コントラクトブリッジ」以上のトランプゲームの王様扱いされていた時期もあるようです。

トランプのゲーム「カナスタ」の記事はこちら


ポーカー系なのに確変突入あり「オープンフェイス・チャイニーズポーカー・ターボ」

長いタイトルの「オープンフェイス・チャイニーズポーカー・ターボ」は、全員同時プレイのお手軽なポーカー系ゲームですが、パチンコでいう確変のようなモードがあるのです。

みんな同時に最低限のルールに従ってポーカー役を各自3つ作っていくだけのゲームですが、特筆すべきは「ファンタジーランド」です。条件をクリアした役を作るとそのプレイヤーは「ファンタジーランド」モードへ突入します。普通はまず5枚を受け取ってどう配置するか悩み、次に4枚受け取り、最後に4枚受け取ってという流れでプレイします。ところがファンタジーランドにいるプレイヤーは一気に13枚受け取ってやりくりできるのです。実際にプレイするとわかりますが、これは超有利です。しかも継続あり。ただしファンタジーランド入りの条件は厳しく、破綻にいざなう悪魔の誘惑でもあります。

ポーカー系のゲームですがギャンブルとして何か賭けていなくても異様に楽しいので怖いくらいです。ポーカー役と強さを理解してるのは最低条件ですが、それさえ知っていればルールは非常に簡単です。ただしロイヤリティボーナスなどは細かいので別紙で用意した方が便利です。

トランプのゲーム「オープンフェイス・チャイニーズポーカー・ターボ」の記事はこちら


2人用トランプゲームの最高峰「クリベッジ」

「クリベッジ」はかつてイギリスの酒場ゲームの定番だった2人用ゲームです。その魅力を味わい尽くすために専用ボードを使うことを強く推奨します。

似ているゲームがほとんどないとよく言われるゲームです。ゲーム紹介本などでも今まで紹介してきたゲームは「トリテの一種」「ラミー系」「ポーカー系」として分類されますが、クリベッジは単にクリベッジです。
僕はクリベッジボードを買う所からはじめました。そうしてはじめてこの謎のゲームに誰かを誘い込むことができそうだと思ったのです。ボードはなくても遊べますが、ボードがないとそもそもやってみようという気にならないかもしれません。

ゲーム自体は傑作トランプゲームのひとつ、それも最上級と言っていいと思います。ぱっと見で運ゲーのようでも実は技術があり奥が深いです。やればやるほどはまります。
あまりの独特さに僕も細かいルール説明を放棄してしまったので、実際にプレイしたかったら他サイトで調べてもらうしかありません。魅力については下の記事で語っています。

トランプのゲーム「クリベッジ」の記事はこちら


まとめ

今回まとめた5つのゲームはどれもこれも面白いです。僕もこれらのトランプゲームをボードゲームの空き時間リフレッシュに始めたつもりが、気が付けばずっと遊んでいたことが何度もあります。

今回の5つ、まずトリテの2種はそもそもトリテ慣れしていた方が楽しめるので、未経験者は「ハーツ」などの別トリテで慣れてからが良いかもしれないです。トリテ経験者なら問題なく楽しめると思います。「ブリスコラ・キアマタ」より「バルビュ」のほうが簡単です。
「カナスタ」は若干ルールが多いですが、麻雀よりずっと簡単かつ少し似ているので麻雀で集まるメンツがいるなら是非試してみてください。たまにはチーム戦しようよとか言うと誘いやすいですね。
「オープンフェイス・チャイニーズポーカー・ターボ」はポーカー役さえ知っていればすぐできます。今回の5つのうち一番簡単なのはこれです。
「クリベッジ」は自分ともう一人いれば遊べますが、ボードを買った方が絶対楽しいのでそのへんも乗ってくれるお友達がいれば最高です。ルール独特ですが理解は簡単にできます。

トランプゲームの新しいルールに付き合って遊んでくれる仲間がいるならぜひ遊んでみてください。トランプってこんなゲームがあるんだと驚くと思います。しかも、世界にはまだまだあるらしいのです。