「シュナプセン」の遊び方と感想

今回は最近遊んでみて衝撃的に面白かった2人用のトランプゲーム「シュナプセン」の紹介をします。
2人用トリックティキングです。トリックティキングがわからない場合は「ザ・クルー」の記事に簡単な解説があります。

遊び方

多様なルールがあるのですが、僕が遊んでいるルールを紹介します。

トランプデッキから2~9までのカードを抜きます。つまり各スート10からAまでの20枚だけを使用します。
強さ順は A > 10 > K > Q > J   ※10がAの次に強いことに注意してください。

カードには得点があります。

A   11点 10   10点
K    4点 Q    3点
J    2点 マリッジ点 ※後述
切り札のKとQ 40点   その他のスートのKとQ 20点

ゲーム中にこのカード点を合計66点集めるのが目的です。

 

ディーラーはカードをシャッフルし、各プレイヤーに3枚ずつ配ります。場に1枚表向きに置き、さらに各プレイヤーに2枚ずつ配ります。残りは最初に置いたカードが見えるように直角に置いて山札とします。
この山札の一番下で見えているカードが切り札のスートになります。

非ディーラーからリードしてトリテを行います。この段階はメイフォローで何を出しても構いません。各トリックの勝敗は普通のトリテと同じように考えます。
トリックに勝って取ったカードは裏向きにしておきますが、自分が取ったカードはいつ確認してもOKです。
勝ったプレイヤーが山札から1枚引き、負けたプレイヤーも山札から1枚引きます。

こうして山札がなくなったら、次からトリテのルールが以下のように変更されます。
マストフォロー、マストウィン。リードのスートを出せて勝てるなら出さなければいけません。もしリードスートがないなら切り札を出します。どちらもないなら何を出してもOKです。

ゲーム中に行える特殊動作

交換
切り札のJを持っている場合、切り札表示カードが山札にまだあるならそれと交換できます。これは自分がトリックに勝った後か最初のリードのとき、カードをプレイする直前にだけできます。

マリッジの宣言
手札にマリッジの組み合わせがあれば、その2枚を公開して即座にマリッジ点を得ます。これも自分がリードする前にしか宣言できません。そして次のリードには公開したカード2枚のどちらかを出さなければいけません。1手番に宣言できるマリッジは1つだけです。ラウンドの終了時に1トリックも取れていなかった場合はマリッジ点は0点になってしまいます。

クローズ
自分がリードする直前に山札のクローズを宣言できます。クローズしたら切り札表示カードを裏向きにして山札の上に置きます。これ以降そのラウンド中に山札は引けなくなり、山札がなくなった後のルールでゲームを行います。 ※クローズ時点の点数で、どちらかが66点に到達した時はクローズ時点の点数で得点を得ます。

勝利宣言
トリックを取った直後、またはマリッジ宣言の直後に勝利宣言をすることができます。
勝利宣言があった場合、即座に得点計算を行ってください。

 

得点計算

勝利宣言したプレイヤーが66点以上取っている場合
相手が33点以上取っているなら   1ゲーム点
相手が33点未満          2ゲーム点
相手が1トリックも取っていないなら 3ゲーム点
※クローズがあった場合は、クローズ時点での相手の点で計算する

勝利宣言したプレイヤーが66点未満だった場合
相手(勝利宣言していないプレイヤー)が2ゲーム点を得る

クローズ宣言されたが誰も勝利宣言しなかった場合
クローズ宣言しなかったプレイヤーが2ゲーム点を得る

クローズがあった後、クローズ宣言しなかったプレイヤーが勝利宣言して成功
2ゲーム点 ※クローズ宣言の時点で0トリックだった場合は3点を得る

クローズも勝利宣言もなかった場合
最後のトリックを取ったプレイヤーが1ゲーム点を得る

 

先に7ゲーム点を取ったプレイヤーの勝利です。


感想など

これはゲームの存在とルールは知っていたのですが、ちょっと取っ付きにくそうに感じてプレイしたことがなかったゲームです。やった事のないゲームに挑戦してみようかと思ってプレイしてみたところ、ビックリするぐらい面白かったので今回紹介することにしました。
2人用のトランプゲームと言えばクリベッジが最高峰だと思っているのですが、このシュナプセンはクリベッジに並ぶ面白さです。2人用トランプゲームの双璧と思います。
今後2人しかいない時にトリテがやりたかったらシュナプセン、それ以外ならクリベッジと言う感じで遊びそうです。もちろんそういう時は両方プレイすることになるとは思います。

シュナプセンの面白さは、カードの少なさにあると思います。20枚しか使いません。ほとんど同じルールの「66」というゲームがありますが、あちらは9を含めた24枚で行うゲームです。たったそれだけの違いで全然プレイ感が変わるのが恐ろしいところです。好みはあると思いますが、僕はシュナプセンの方が一切無駄がない感じがして面白いと思っています。
1スート5枚しかないのでカウントが容易です。山札が切れたあとの5トリックはお互いの手札の中身がわかってる状態になるので、そこまでどう有利な形に持っていくかなど考えつつやります。山札引きがあるので運の要素もかなり強いです。
途中でクローズがかかってしまったり、マリッジが出たりすると勝利プランのやり直しになるのも楽しいところです。

あまりに楽しいので、関連グッズが欲しくなってしまいました。このゲーム専用のカウンターやマリッジ表示アイテムなどを購入したいと思って探しているのですが、オーストリアの個人ショップ1店舗でしか見つけられませんでした。海外発送なしっぽいです。その代替品としてポーカーチップにトランプの4スートが描いてあるものを探したのですが、それすら売っていませんね。自作するしかないのでしょうか。やるか…。