もくじ
『マンマミーア!』の簡単な説明
こんな感じのゲームです
感想など


『マンマミーア!』の簡単な説明

2~5人用。プレイ時間30分~。この記事を書いている時点のBGGでは4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は簡単。美味しそうなピザを作るお手軽なゲームです。

プレイヤーはピザ職人になって、ピザにお題通りのトッピングを乗せていきます。しかしトッピングの具はプレイヤー共有なのです。記憶を頼りにピザをより多く完成させましょう。

マンマミーア
カードに数字などは無くイラストしか描いていない

3人以上がオススメです。2人だとガチンコ記憶合戦となってしまってきついゲームになります。多人数でわいわい遊ぶゲームだと思います。

ゲーム内に言語依存はありません。ルールさえ知っていれば海外版でも問題なく遊べます。


こんな感じのゲームです

ルールブックを読むと複雑に感じるのですが、すごく単純なゲームです。

各プレイヤーは色を選び、内容が同じレシピカード8枚を受け取ります。
レシピカードは各自シャッフルし、裏向きの山にして自分の前に置きます。

マンマミーア
色違いの全員共通レシピカード。1人1色受け取る

具が書いてあるトッピングカードをプレイ人数に応じた枚数抜き、残りはすべてシャッフルし、山札にします。
各プレイヤーはトッピングカードを6枚ずつ引き、自分のレシピカードを1枚引きます。
手札7枚でゲームスタートです。

ゲームは前半と後半に分かれています。

前半では手番が来たら以下を順番に行います。

1、手札から1種類のトッピングカードを好きな枚数だけテーブルの中央に出す。このカード置き場を「ピザ山」とする。出した種類と枚数は他のプレイヤーに分かるようにする。
2、手札からレシピカードを1枚テーブル中央の「ピザ山」に出してもよい。
3、手札が7枚になるようにトッピング山かレシピ山かどちらかを選んで手札に補充する。このとき1枚だけ入っている「マンマミーアカード」を引いたプレイヤーはそれを自分の前に置いておき、追加で1枚引く。

マンマミーア
オリーブ3枚!と声に出してピザ山に捨てる

トッピングカードの山札の最後の一枚が引かれたら前半終了です。


後半ではマンマミーアカードを引いたプレイヤーがピザ山を裏返します。カード順は変えてはいけません。
上から順番にカードをめくっていきます。つまり前半の最初に出されたカードからめくられていく事になります。
めくりつつ、トッピングカードは各種類ごとに分類して枚数がわかるように場に並べていきます。

マンマミーア
トッピングを並べて行ったらレシピが出てきた

・レシピカードが出てきたら、そのレシピに必要とされているトッピングがすでに場に並べられているか確認します。
・完成していたらそのレシピカードをゲームから除外します。そのピザに使われたトッピングは捨て札の山に捨てます。
・トッピングが足りなかった場合、プレイヤーは手札からトッピングカードを出して完成させることができます。
・レシピカードのトッピングを満たせなかった場合、そのレシピカードを持ち主プレイヤーのレシピカード山の一番下に戻します。

マンマミーア
全部乗せトッピングレシピ、完成を確認!使ったトッピングは捨て札山へ

すべてのピザ山をめくり終わったら第一ラウンド終了です。
このとき、場に残っているトッピングはそのまま場に置いたままにします。

トッピングの捨て札山に捨ててあるカードをシャッフルし、6枚ずつ配って第一ラウンドと同じようにスタートします。
第二ラウンドの後半は場に残っているレシピも使えることを忘れないでください。

3ラウンド終了時にレシピカードが最も少ない(最も多くピザを完成させた)プレイヤーの勝利です。


感想など

記憶だけのゲームだと思っていたのです。これでサラミが4枚だから、ここでサラミ2枚出してレシピカード出せば完成だな。何て簡単なゲームなんだと思っていたのです。違うのです、前半終了時に手札に何のカードを残すかが重要だったのです。

対戦相手が後半に手札から出して完成させることを前提に組み立てていた場合、計算が完全に狂います。
「マッシュルームとオリーブが3個たまってる、ということは次にオリーブ出せばレシピ完成だな」と考えていた所でまだ揃っていないはずのレシピをバシーンと出されます。そうなると「という事は手札からハラペーニョを出すつもりだから、オリーブは残るんだよな、あれ?マッシュ何個残るんだ?」と混乱します。第一ラウンドはともかく、場にカードが残っている第二ラウンドからはもう勢いの方が大事になっていきます。「場のトッピングを使われる前に15種トッピングのレシピカード出しておこう!15種トッピングなんて今しか作れない!」
その際は特に考えて出しているわけではないので、前半終了時に必要なトッピングが手札に残せるかどうか本人もわからないわけです。対戦相手としてはもう全く記憶だとか計算だとかできなくなるのです。

後はもう「たぶん」だとか「たしか」という世界に突入します。「このへんでこのレシピ置いとけば完成すると思うわ…たぶん…」という自信なさげな顔が並ぶ第3ラウンドは、レシピカードを手札に残しても損しかしないのでトッピングの早い者取り感が増します。焦って手札7枚上限のうち4枚レシピになった時の身動きのとれなさと言ったらないです。

マンマミーア
ここまでシンプルなデザインのカードゲームもそうそうない

緻密な記憶による冷静沈着静かなるゲームであろうと思っていたら、前半の手探り感からの後半は「オレのピザできてない!手札にもサラミなんてないよ!」「よしハラペーニョ全部使ってやったわ!」「次のレシピカードもお前のじゃないか」「あれ、ハラペーニョが足りない!」という、どちらかと言うとバカゲー、パーティゲームの様相を呈していました。
ちなみに2人だとこうはならず、ガチ記憶合戦になりやすいです。それでも抜かれたトッピングと手札という不確定要素があるので100%記憶で勝敗が付くゲームにはなりません。もちろんちゃんと覚えている方が有利ではあります。

古い記憶カードゲームということであんまり今プレイしている人はいないと思いますが、久々に引っ張り出して遊ぶとなかなか新鮮です。ちなみにゲームデザイナーは「アグリコラ」や「パッチワーク」の名匠ウヴェ・ローゼンベルクさんなのです。今や大人気デザイナーになりましたが、こういうゲームも作っていたのですね。
古いゲームですが今でも入手はできますので一度遊んでみてください。ピザを食べたくなりますよ。