「ファイブ・トライブス:ナカラの魔人使い」の感想など

千夜一夜物語・アラビアンナイトの世界観がテーマのゲームです。
暗殺者や商人などの5つの職種の人々をうまく使いこなし、魔人を呼び出したりしつつ王になるのが目的です。

ゲームのシステム的にはマンカラの要素があります。マンカラについては「マンカラ・カラハ」の記事を読んでみてください。

ファイブ・トライブス:ナカラの魔人使い
30枚のタイル上に5色のミープルが大量に乗る

シャッフルした後に5x6に置かれた30枚のタイルがそれぞれ土地を表し、勝利点と可能なアクションが書いてあります。
すべてのタイルにランダムに5色のミープルを3つずつ置いてあり、これは5種類の職業を表しています。

ラウンドの開始時にプレイヤーはまず手番を競りで決定します。手番順を所持金(勝利点)を支払って決めるくらいなので、手番順は非常に重要なことです。
手番のプレイヤーはタイルをひとつ選び、その上のミープルをすべて取り、取ったミープルを隣接するタイルにひとつずつ置いていきます。これがいわゆるマンカラです。
最後のタイルに置いたミープルと同じ色のミープルは全て取り、その色の職業アクションを行います。その後タイルに書いてあるアクションも行います。

タイル上のミープルがゼロになったらそこは自分の土地となり、ラクダを置きます。
誰かのラクダがいなくなるか、タイル上の移動ができなくなったらゲーム終了です。

ファイブ・トライブス:ナカラの魔人使い
ラクダや王宮などトークンがかわいい

 


感想など

僕はマンカラが苦手なのですが、このゲームではそこまで不利を感じませんでした。たぶん4人プレイでは先を読み切れないからだと思います。
そもそもマンカラ以前に手番の競りが非常に重要で、ここで失敗すると全ての計画が水泡に帰するので(しかも頻繁に失敗する)まったく思い通りにいきません。

お金が勝利点に含まれるので、競りにお金を払いすぎると全然勝てません。18金払って重要な手番の競りを制したとしても、1手番で18金の価値があるアクションなんてほぼ無いのです。
また、5種の職業アクションもタイミングによって超コスパの良い行動ができる時と、何もできない時があるので何をいつやるのか悩ましいです。
そしてそのすべてをマンカラで考えなければいけません。難しそうでしょう?

ところがこのゲーム遊んでいる間は楽しく遊べます。何を行っても得点がモリモリ入って来るのと、職業のアクションや魔人の効果が強くて気持ち良いのです。毎手番悩ましいですが、結局のところ前手番の人の行動なんて選択肢が多すぎて僕には読み切れず、先読みは早々に諦めてその時その時で一番効率の良い事をやっていました。
勝利点を失ってでも数手先のために今どうしてもやりたいことがあるなら、その時に手番オークションで大枚はたけばいいのです。その辺の匙加減がわかるとどんどん面白くなるゲームだと思います。

ファイブ・トライブス:ナカラの魔人使い
商品カードでセットコレクションを作ったりしても良い

商品や蛇おじさんなどカード類での勝利点獲得ルートもあり、勝ち筋は色々です。

僕は初プレイ時に「イスタンブール」を思い出しました。ランダムに置かれたタイルをグルグル回ってアクションをする感じが楽しいところが似ていますね。
マンカラが得意ならアドバンテージかもしれませんが、「うへぇマンカラかぁ」と思う人もぜんぜんマンカラ・カラハのような感じはないので一度プレイしてみていいと思います。