もくじ
『デジャブ』の簡単な説明
こんな感じのゲームです
感想など


『デジャブ』の簡単な説明

2~6人用。プレイ時間15分。この記事を書いている時点のBGGでは4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は簡単。記憶早取り系のアクションゲームですが、プレイ中はタイトル通りデジャヴを感じることになります。

お題カードをめくって、そこに描いてある絵と同じタイルを見つけて、カルタのように早取りするだけのゲームなのですが…。誰しもデジャブに慄くことになります。

デジャブ
お子様ゲームに見える程かわいいタイル

3人以上が面白いです。早取りゲームなので爪を切って、怪我のないように遊びましょう。

言語依存はないです。海外版でも何の問題もなく遊べます。


こんな感じのゲームです

テーブル上にすべてのタイルを広げます。どのプレイヤーもすべてのタイルに手が届くようにします。

デジャブ
単純なタイル早取りゲームではある

ゲームは3ラウンドで終了します。
ラウンド開始時にカードを3枚ランダムにゲームから除外します。残りのカードを山札として場の中央に置きます。
スタートプレイヤーから順番に、山札からカードを1枚自分と反対側から開いて場に置きます。

・カードに描かれている絵柄が、このラウンド中に2回目に出てきた絵柄なら同じ絵柄のタイルを早取りで取ります。一度触れたタイルは取らなければいけません。
・取ったタイルは自分の前に全員から見えるように置きます。
・山札から今めくったカードに描かれている絵柄のタイルが誰かの前にすでに置いてある場合、タイルを取ったプレイヤーのミスです。(1つの絵柄は全カード中に2個しか存在しないため)ミスが発覚したプレイヤーはそのラウンド中ゲームから脱落し、得点は0になります。
・山札がすべてなくなったら、ラウンド開始時に除外していた3枚のカードを確認します。その3枚に描いてある絵柄のタイルを取ってしまっていてもミスで無得点になります。

デジャブ
同じ絵柄は全カードに2つしかない(よく似た時計とコンパスに注意)

ラウンド終了時にタイル1枚1点で計算します。3ラウンド終了時に最も得点を取っているプレイヤーの勝利です。


感想など

1ラウンド目はお遊びなのです。1ラウンド目は誰だってそれなりに得点できます。問題は2ラウンド目からです。このバナナは1ラウンド目に出た絵柄だったのか?それともこのラウンドに出たのか?そもそもバナナだったか?トウモロコシじゃなかったか?

1ラウンド目は早取りカルタのタイル認識勝負で、反射神経の良いプレイヤーがじゃんじゃん取っていきます。2ラウンド目からその手が止まります。「あれ?これさっき出た…よねぇ?」「おいタイルは触ったら取らなきゃダメなんだぞ」「取ったな。お前0点だな」という事に。しかし全員記憶は定かじゃないので、ちゃんと2つ出ていた絵柄だったりしてわけがわからなくなっていきます。全員がデジャヴの虜になる3ラウンド目の手の出なさ加減は見ものです。タイルより他のプレイヤーの顔色をうかがう始末です。

デジャブ
ヤバい絵柄たち。工具類と時計コンパスは本当にわからなくなる

やはり若いと短期記憶の時間も長いのか、中学生を入れて遊んでみたところぶっちぎりで高得点でした。3ラウンド目でもすぱすぱタイルを取っていきます。おじさんたちは「オイオイ、それはまだ2枚出てないぞお。ヤバいんじゃないかハハハ」などと囃し立てていましたが、ちゃんと2枚出てました。おじさん達の目は節穴で脳はスポンジなのです。

認知力・記憶力の限界を知るという意味において恐怖を感じるゲームでもあり、自分が信じられなくなります。自信満々で取ったカラーコーンがめくったカードに描かれていた時の恐怖といったらないです。「俺は確かに見たんだ!2つ目のカラーコーンを見たんだ!」と叫ぶと「ハイハイさっきのラウンドで見ましたねーおじいちゃん」などとあしらわれます。しかしそう言って小馬鹿にしている連中も何も覚えちゃいないのです。何かぼんやりとした記憶の残滓のような物が漂うテーブル上を全員で彷徨うのです。恐ろしいゲームです。

とてもいい脳トレかつ反射神経ゲームという事で、全国の老人ケアのデイサービスなどで導入しても良いと思うくらいのゲームです。子供と遊ぶとその記憶力に感動してしまうかもしれません。僕はアクションゲームを好まないのですが、若干クトゥルフ的?、いやタイムリープ的な精神的恐怖を味わえるこのゲームは好きです。