もくじ
・『イスタンブール BIGBOX』の簡単な説明
・こんな感じのゲームです
・お店タイルの一部を紹介
・感想など
『イスタンブール BIGBOX』の簡単な説明
2~5人用。プレイ時間40分~90分。この記事を書いている時点のBGGでは4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は普通。未経験者が入っても初回から楽しめる素晴らしいゲームです。僕のオールタイムベストゲームのひとつです。
プレイヤーは荷車を引いてイスタンブールのバザーを駆け回る商人になります。他のプレイヤーよりも効率よくバザーの店を渡り歩きながらルビーを集めましょう。このBIGBOXは拡張「書簡と証印」と「コーヒーとお恵みを」の2種類も入っています。
3人以上が楽しいです。4~5人いるととても盛り上がります。と言ってもパーティゲームのような感じではなく、しっかり考えるボードゲームです。なかなかこういう盛り上がりをするゲームは珍しいと思っています。
ゲーム内に言語依存はありません。完全日本語版は今まで少し入手困難だったのですが、2021年5月下旬にこのBigBoxが再版予定とのことです。
こんな感じのゲームです
Big Boxなので拡張も含まれていますが、今回は基本セットの説明だけです。
メインボード代わりのバザーのお店タイルを4x4の16枚並べます。初心者用の並べ方、慣れた人用の並べ方、完全ランダムといろいろあります。今回は初心者用の「短い小道」パターンで並べてみました。
各プレイヤーは色を決め、プレイヤーコマと助手コマ、個人荷車ボード、所持金と隊商カードを受け取ります。
全員プレイヤーコマの下に助手コマを4つ重ねて噴水タイルに置きます。
スタートプレイヤーから手番を進めます。手番では以下の行動ができます。
・縦横に2つまでお店タイルを移動する。元いたお店に戻ることはできない。
・移動後に止まったお店に助手コマをひとつ置いて、(あるいはすでに置いてあった助手コマをひとつ自分の下に重ねて)そのお店の効果を解決する。
・隊商カードを1枚使う
他にもお店タイルや特殊なコマでできる事がありますが、基本的に手番でできる事は上の3つです。
他のプレイヤーがいるタイルに止まったら、そのプレイヤーに2金を支払わなければいけません。
闇商人や総督などの特殊なコマがいるタイルに止まったら、お店の効果を解決した後で商品やカードの売買取引を行います。
お店を回り、助手にお使いをさせながら誰よりも早くルビーを規定数集めたプレイヤーが勝利します。
お店タイルの一部を紹介
どのお店も助手コマを置かないと何もできません。
・絹、香辛料、果物の3種ある倉庫系のタイルは無料で荷台の容量マックスまで各商品を積むことができます。
・荷車製造所では7金支払うことで荷車を1段階アップグレードできる。3段階までアップグレードするとルビーが貰える。
・警察署では、牢獄に収監されている自分の親戚コマ(誰でも親族に1人くらいダメなおじさんや甥っ子がいるものです)を解放してあげる代わりに、好きなお店タイルにお使いに行ってもらいます。
※もし他プレイヤーの親戚コマがいる警察署以外のお店タイルで止まったら、通報して懸賞金を受け取ることができます。自分の親戚は通報できません。
・茶屋ではギャンブル(絵柄はバックギャモンを楽しんでいる)で持ち金を増やす賭けができます。まず3~12までの数を宣言します。その後ダイスを2つ振って、宣言した数以上の出目が出れば宣言した数と同じお金を受け取ることができます。失敗したら2金だけを受け取ります。
・大小あるモスクでは、規定数の商品を寄進することで特殊なスキルタイルを受け取ることができます。スキルはゲーム中ずっと続きます。
(絹寄進でダイス振り直し能力・香辛料寄進で倉庫で2金払うと好きな商品が一つ買える能力・果物寄進で2金払うと助手コマ1つ帰ってくる能力・指輪寄進で助手コマ1つ即座に追加する能力)
各モスクに置いてあるタイルを両方受け取るとルビーをひとつ貰えます。
お店タイルは他にもルビーを直接お金で買える宝石商などまだまだありますが、お店の紹介はこれくらいにしておきます。
たぶんこれだけでもうイスタンブールのバザーめぐりが楽しそうな事がわかってもらえると思います。
感想など
このゲームはいつどんな人と遊んでも大好評なゲームです。あまり知らないメンツが集まった時にすごくオススメです。そういう時はだいたい軽めのカードゲームやアクションゲームで様子見ながらお茶を濁しがちなのですが、そんなことに時間を費やさずにいきなりイスタンブールをやればいいのです。1ゲーム終わればもう仲良しです。理解しやすく、中程度の重さで、すごく面白い僕のオールタイムベストのひとつです。
噴水タイルに行けば助手タイルを全員呼び出すことができるのですが、それだけのために噴水に行くと1手番完全に損するので慣れたプレイヤーがいるとその1回でたぶん負けます。例外は噴水に闇商人などがいる時ですが、それでもまだ利用するか悩むくらいです。なるべく助手コマを一回置いたところに立ち寄って助手コマを回収しつつ市場を回るのがコツです。
情報がほぼ公開されているのでアブストラクト的かと思うかもしれませんが、隊商カードが強烈かつ手に入れやすいのでプレイ中そう感じることはあまりありません。とはいえ他プレイヤーが次にどこへ行きたいのか、2手後にルビーを手に入れるすべがあるのかくらいの先読みはしないと勝てないでしょう。ただ、このゲームは先読みが非常に容易なので先にそこに行ったりして邪魔をすることができます。他プレイヤーが次にタイル2個移動してやりそうなことは全員が簡単に把握できちゃうのです。
やる事は一筆書きみたいな事をやりつつルビーを効率よく集めるだけなので、一度ルールがわかれば誰でも楽しめます。誰かが止まっているタイルに止まると2金損をするのがそれなりに大きいので多人数の方が楽しいです。
BIGBOXなのに今回は基本セットの紹介しかしていませんが、拡張要素が無くても十分楽しいので拡張の出番がなかなかないのです。とはいえ直接的な邪魔ができたりルビー獲得要素が増えたりするので、同じメンツで何度か遊ぶなら拡張を導入すると新鮮で楽しいでしょう。拡張の記事もいずれ書こうと思っています。
3人以上で遊べる環境があるならぜひ遊んでみてほしいゲームです。BigBoxはしばらく入手困難でしたが今月(2021年5月)再版予定のようです。各お店タイルの並べ方でもぜんぜんプレイ感が変わるので数回で飽きることもありません。中量級で一番お勧めかもしれません。