「イッツ ア ワンダフル ワールド」拡張入りの感想など
カードドラフトゲームの名作です。もう殿堂入りと言っていいくらい人気があり評価もされています。
カードドラフトというシステムを簡単に説明すると、配られた複数のカードの中から1枚を選んで手元に保持し、残りのカードは隣のプレイヤーに渡し、また別のプレイヤーから自分に回ってきたカードの中から1枚選んで残し、と繰り返してセットコレクションなどを作り上げていくシステムです。
カードドラフトゲームには「ワーリング・ウィッチクラフト」や「世界の七不思議」などがあります。名作「テラフォーミングマーズ」もドラフトで遊ぶのがお勧めされていたはずです。
人気ゲームなので拡張が出ています。今回は基本セットだけでなく拡張の「イッツアワンダフルワールド 荒廃と隆盛」と、キャンペーン拡張である「戦争か平和か」についてもお話しします。
基本的な流れは、毎ラウンドカードを全員でドラフトして手元に7枚のこし、その7枚のうちどれを建設予定にしてどれを建材資源に変換するかを決めます。
カードを廃棄して資源にする場合はカードごとにもらえる資源が決まっているので、それを受け取り、建設予定カードに建材を載せていきます。
この後も基本的に全員同時にゲームは進行します。建材キューブを白色から順にそれぞれのプレイヤーが生産可能な個数を受け取っていきます。白→黒→緑→黄→色→青で同じように繰り返します。受け取った結果建設が完了したカードは、即座にそれも生産施設として稼働させます。つまり建設完了したカードはさらなる資源を生み出すのでコンボのような連鎖が起きたりするわけです。
青まで受け取り完了したらラウンドが終了します。次のラウンド開始時にはまたカードをドラフトします。
これを4ラウンド繰り返し、建設済みカードごとの得点などで勝敗を決めます。
基本的にはこれだけなので、とてもシンプルなルールです。
拡張を入れても基本的には同じで、高コストな高得点カードやペナルティ付きの高効率カードなどが追加されます。
感想など
まず基本セットだけでもものすごく楽しいゲームです。4人で遊んでもほとんど同時プレイなのでダウンタイムも気になりません。ドラフトでカードをぐるぐる回すゲームなので「さっき見たカードが消えてる!取ったの誰!」などと言いながらワイワイ楽しめます。
基本的に拡大再生産のゲームなので、あまりゲームをしない人でも面白さを感じやすいと思います。
得点源になるカードをうまくドラフトで入手して、最終ラウンドでギリギリ建てきれるのカードを残したつもりが計算ミスで1建材足りなかったり、もう1つ建物建てられるくらい建材が余ってしまったりします。無駄のないプレイングがしたいものです。
拡張「荒廃と隆盛」は多少難易度が上がるかもしれませんが、慣れていれば毎回入れて問題ないと思います。1枚だけで25点もの高得点なカード(このゲームは100点に到達したらまず優勝すると思います)や、セットで倍率が6倍などに急激にアップする得点源などがあり、激しいゲームになります。お勧めの拡張です。導入にあたってインストもほぼ必要ありません。
キャンペーンゲームの「戦争か平和か」は、ネタバレになるので中身の画像はお見せできませんが、破ったりシール張ったりするレガシーと言うわけではないので何度でも遊べます。
毎ゲームの勝利者がどのように勝ったかによって「好戦的」か「平和的」かルートが分岐していきます。
毎ゲーム少しずつ追加ルールや限定カードなどが追加されていき、最終的に武力で世界征服するか経済的覇者になるかを目指す感じです。
キャンペーンなので当然複数回ゲームを行います。ゲームごとに勝者にはご褒美カード、敗者には残念カードが与えられたりして、次回ゲームに最初から建設済みカードとして置かれていたりします。とはいえ圧倒的なものではないので勝敗にそこまで影響はないと思います。
「戦争か平和か」は通しでクリアまで遊びましたが、変則ルールが多いので基本ゲームにかなり慣れていないと混乱するでしょう。キャンペーンはそこまで長くないので全クリアまでに飽きちゃうというようなこともないはずです。
個人的には通常ゲームをもっと遊んで深めたいと思っていて、というかこのゲーム、僕はやればやるほど下手になっていくのですがどういう事なのでしょうか。僕は自分の手元ばかり見て効率よく生産する手順しか考えていませんが、他のプレイヤーがドラフトで僕の欲しいカードを握りつぶしているのでしょうか。プレイヤー全体のプレイレベルが上がったら全体をよく見ないと勝てないのかもしれません。想像以上に奥が深いです。
超おすすめできるゲームです。1度はプレイしてみる価値があると思います。