もくじ
『Undaunted: Normandy』の簡単な説明
こんな感じのゲームです
感想など


『Undaunted: Normandy』の簡単な説明

2人プレイ専用。プレイ時間45分~60分。2人専用なので2人プレイがベスト
ルール難易度は簡単。昔ながらのダイスを使うウォーゲームのように見えてデッキ構築が重要なゲームです。

「Undaunted: Normandy」は日本では「不屈のノルマンディー」とか「アンドーンテッド・ノルマンディ」と紹介されていることもあります。アメリカ軍側プレイヤーとドイツ軍側プレイヤーとなって第二次世界大戦の戦場で戦う2人専用のゲームです。僕がこの手のゲームに持っているあまり良くないイメージの(面倒な処理が多そう、時間かかりそう、ルールが難しそう、第二次大戦に詳しくないと楽しめないかも)というような要素がほぼクリアされています。快適に現代アレンジされたウォーゲームです。

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裏表あるタイルを組み合わせて多彩な戦場を作る

残念ながら2021年2月現在、日本語版はありません。ただ、ゲーム内の言語依存がとても少ないので英語版でも十分遊べます。すごく英語が苦手な方でもカードのサマリーと各シナリオの勝敗条件だけわかれば大丈夫だと思います。

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自作のカード和訳サマリー(修正前の古いバージョン)

シナリオの勝利条件は「何ポイント先取したら勝利」と「相手のライフル兵をゲームからすべて除外したら勝利」の2パターンしかないので簡単です。
カードに関しては僕が自作したカード和訳サマリーを置いておきます。
カード和訳サマリー.pdf



こんな感じのゲームです

まず各プレイヤーがアメリカ軍とドイツ軍のどちらかを選び、それぞれの陣営専用のカードデッキとコマ類を受け取ります。
シナリオブックから遊びたいシナリオを選び、書いてある通りにデッキと場のサプライにカードを分配し、コマ類をマップ上に配置します。

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シナリオ1の勝敗条件とマップ配置、カード構成が書かれている

シナリオごとにマップ配置で使うタイルの裏表と枚数、ゲーム開始時の両陣営のコマ配置、ゲーム開始時のカードデッキと補充可能な待機兵力(サプライ)の枚数が書かれています。シナリオによってはアメリカとドイツで内容が異なるので注意してください。

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シナリオ1のアメリカ軍の待機兵力(サプライ)置き場

準備ができたら、デッキからカードを4枚引いてゲームスタートです。

まず手札から一枚ずつカードを出して先手番争いをします。カード左上の数字が大きい方が先に手番をおこなえます。同じ数字だった場合は、シナリオごとに決められているイニシアチブ陣営が先手番を取ります。

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5対1で先手番争いはドイツが取った

先手番争いで出したカードは捨て札に直行するので、先手番を取るために使うか、兵力として使うかが悩みどころです。ちなみに上の画像でアメリカ側が出した「FOG OF WAR」は戦場の霧というやつで、何の役にも立たないデッキ圧迫カードです。

先手番を取ったプレイヤーは手札にあるカードを出すことで、マップ上にある同名の兵を移動させたり、攻撃させたりできます。手札にない兵は動かすことができません。
また、リーダー系のカードはサプライからデッキにカードを補充する能力があったり、デッキからカードを追加で引く能力があったりします。

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タイルやコマの表記は割と簡単

上の画像の、青コマはドイツ軍、白コマはアメリカ軍です。マップタイルの盾の数字はその地形にいる兵が受ける防御ボーナス数値です。
旗のようなベージュのタイルは、その地形の戦術的ポイント数を表しています。勝利条件に直結する重要な地点で、その旗のあるタイルを必要数占拠することでゲームに勝利します。
双眼鏡タイルは斥候済み地形で、スカウトとスナイパー以外は斥候済みの地形でないと移動できません。
ライフル兵の能力で双眼鏡タイルを裏返すと占拠済みマーカーになります。(5Bのタイルの右上の十字マークがそれです)。
置き忘れてますが、他に補充兵の出現マーカーなどもあります。

攻撃は10面ダイスを振って、攻撃する兵と攻撃を受ける兵の間のタイル枚数 + 攻撃を受ける兵のいる地形の防御ボーナス数値 + 攻撃を受ける兵の固有の防御数値 の合計以上のダイス値を攻撃側が出せば成功になります。

兵ごとに細かいルールもありますがだいたいこんな感じのゲームです。見た目に反して簡単ですよね。


感想など

ウォーゲームなのに早いと20分くらいで終わってしまう事があるのでビックリです。ちゃんと戦術級ゲームとして采配を競う面もあるので満足度が非常に高いですし、リプレイ欲求もかなりあります。

マップの防御数値とポイントが実にうまい具合に設定されるので、「あの橋はドイツ軍から絶対に奪わなきゃ勝てない、でも橋までの数タイルは防御ボーナスゼロだ。じゃあ橋の裏手の森から回ろう」「アメリカ軍は橋を奪いに来るのは明白だ。さすがに丸見えの草原を突っ切っては来ないだろうから、まずは森の争奪戦になりそうだ。じゃあ橋と小屋から挟み撃ちにしよう」というような思惑が交差します。現場指揮官としての腕の見せ所がちゃんとあるのです。

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わずか1手番の間にドイツ軍に2ポイント地形を占拠された

小隊リーダーの能力に「一回使ったカードをもう一回使える」というのがあり、これが強力です。基本的にこのゲームで勝つにはライフル兵が必須なのですが、移動し終わったライフル兵がリーダーの能力で手札に戻り、いま移動してきた場所を占拠するようなことができます。

シナリオ1では出てきませんが、マシンガン兵による10面ダイス4つ使いの制圧攻撃も強烈ですし、迫撃砲兵による砲撃も上手く行くと戦況一変させます。いずれにしてもそれぞれの兵が良い仕事ができる場所に置いてやるのが大切です。

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マシンガン兵の制圧攻撃はダイス4つ振れる。超強力。

マップによる戦い方の変化も多彩で、拠点を防衛する側と強襲する側のマップもあれば、両者カード切れ寸前まで殺し合う壮絶なサドンデスマップもあります。同じシステムなのにマップタイルの配置によってこれだけプレイ感覚が異なるのが驚きです。

重要拠点の占拠に向かう途中で、離れた森からスナイパーによる攻撃を受けてライフル兵がバンバン殺されてシナリオが終了したこともあります。スナイパーをやみくも撃ちのマシンガン乱射で動けなくしておいて、その隙に制圧に成功したこともあります。毎度ハラハラするようなドラマチックなゲーム展開があるのです。


デッキビルディングのゲームなので当然カードの引き運も大きく、攻撃の成功判定にダイスも使うので運の要素大きめと感じるかと思ったのですが、実際プレイすると指揮能力の差として考えてしまうのが面白い所です。カード運、ダイス運があるとは理解していても「あっ俺の下手な指揮のせいで兵を死なせてしまった…ッ!」と感じる不思議。
たぶん、兵ユニットの場所取りによって攻撃ダイス目の有利不利が変わるのと、デッキ構築のタイミングや補充枚数など運要素に自分から関与できることが多いからかなと思います。とても良いゲームです。

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先手番争いもすごく悩む。戦場の霧なんか真っ先に捨てたいのだが…

史実にある戦いを再現しているようで(すみません。詳しくなくてその辺はわかりません)、シナリオごとにちゃんとストーリーが書いてあります。戦史に詳しい人や、この手のゲームが好きな人は燃えることでしょう。
シナリオごとにある両陣営の戦力差も納得できる範囲だと思います。ガチのウォーゲーム好きの方がどう思うかはわからないのですが、僕程度のライトなゲーマーにとってはとても良いバランスでした。

ルールは「ドミニオン」経験者なら即理解してしまうと思います。「ドミニオン」未経験者でも20分もあればゲームが始められそうです。
ウォーゲームに苦手意識を持っている人に一度遊んでみてほしいです。僕も苦手意識をかなり強く持っていたので。
最近も頻繁に遊んでいます。素晴らしい2人専用ウォーゲームだと思います。