「ヒッコリー・ディッコリー」の感想など
かわいらしくて風変りなコンポーネントのボードゲームです。
カッコウ王の宝探しに参加するネズミチームのひとつとなり、時計の針が12時を指すまでにお宝を集めるのが目的です。
時計を模したメインゲームボードに自分のネズミワーカー駒を置いていくワカプレです。普通のワカプレと違うのは、ワーカーはアクションマスに自由に置くことができず、時計の針に乗って移動してアクションマスに着地する感じになってるところです。
時計の文字盤の数字がアクションマスで、時計の長針に乗って移動します。長針がラウンドの進行も表していて、12時まで進むと1ラウンド終了。
短針が12時を指したらゲーム終了です。
時計で手に入れたタイルは個人ボードに置きます。タイルは取ったネズミワーカーそれぞれが持っているので、各ネズミの上限を超えて持つことは出来ません。
納品アクションで勝利点を得、個人ボードのタイルマスに該当するものがあれば置いていきます。
特別なお宝を得たらカッコウ王に届けてご褒美をもらえたり、振り子よじ登りレースで買って勝利点をもらったり、いろいろ得点源があります。
感想など
かわいいだけでなく時計ボードもすごく良いアイディアだと思いました。時計の針がラウンド進行だけでなく、システムに必須のギミックを兼ねているのも良いです。
で、かわいいのですが、アブストラクトっぽさが結構ある、そこそこシビアなゲームです。長針にあまりにネズミが乗ると押し出されて意図しないアクションをやらされたり、狙っていたタイルを飛びネズミに先に取られたり、対人インタラクションがしっかりあるゲームです。先の先を他人の手まで考える必要があります。
毎ラウンド猫の手が覆いかぶさって使用できなくなるマスが2つでてきます。これは完全にランダムで、ダイスで決めます。前のラウンドから考えていた計画がそれによって台無しになることもあり、あまり考えすぎないでその時の最善手をやるだけの方がスムーズにいくかもしれません。
システム的にはこういう円形のアクションマスをぐるぐる回るのを見るとロンデルっぽいなと思うのですが、プレイ感はロンデルというよりマラカイボやドラダ的なスゴロクです。相手のコマがどう動くか考えて次の止まるマスを決めるのはすごく悩ましく、頭を使いまくります。それだけでなく、個人ボードのやりくりも悩ましいのですごく大変です。
けっこう頭を使う長時間ゲームなのでいつでもどこでもプレイというわけにはいかなそうだけど、持ってれば遊びたくなるタイミングがあると思います。風変わりでかわいい、良いゲームだと思います。