「知略悪略」の感想など

珍しいメイフォローのトリテです。

トリックテイキングの変則ルールゲームです。トリックテイキングがわからない人は「ザ・クルー」の記事内にトリテの解説がありますのでそちらを読んでみてください。

知略悪略
使うカードは一般的な4色の数字カードだけ

マストフォローではなくメイフォローです。リードで出されたカードと違うスートを出しても一向にかまわないので、つまりなんでも出せます。
ただし異なる3色が場に出たら4つ目の色カードは出せないという制限があります。

なんでも出せるトリテですが、トリックの取り方と得点計算に特徴があります。
リードで出された色カードと同じ色カードを出したプレイヤー(つまりマストフォローで勝った)は「親分」と呼ばれます。リードと異なる色を出したプレイヤーのうち、最も数字が小さいカードを出した人は「弟分」と呼ばれます。
全員が一枚ずつカードを出した後、「親分」が場のカードを半分選んで取り、残りを「弟分」に取らせます。

手札がなくなったらゲーム終了で得点計算ですが、このとき
1色しかカードを取っていない場合は何枚取っていてもゼロ点です。
2色のカードを取っていたら、1色目の枚数 x 2色目の枚数 が得点になります。
3色のカードを取っていたら、1色目の枚数 x 2色目の枚数 ÷ 3色目の枚数 が得点になります。
ゲーム中に4色目のカードを取った場合、その時点で2色選んで裏返しにしてゲームを進めます。終了時、3色取得時と同じように 1色目の枚数 x 2色目の枚数 ÷ 裏返している3.4色目の合計枚数 が得点となります。

感想など

トリテやってる感はほとんどありません。やはりトリテと言えばマストフォローというのが染みついているので、メイフォローはどう考えればいいのか混乱します。
ただ、この変態ルールに慣れてくると自由が利くので楽しくなってくるでしょう。

 

知略悪略
4色取ってしまっている最悪の状態

取得する色の種類を2つに抑えないと得点がどんどん減っていくので、なるべくトリックを取りたくない、つまり「親分」にも「弟分」にもなりたくないのが本音になります。とはいえ取らないと点にならないのですが、0トリック目指してやっていれば1回や2回は取ることになるものです。2色を2枚ずつ取れば4点で、それだけでうまく済ませば他のプレイヤーは取りすぎて勝ってしまうことが良くあります。

親分になることが良いこととは限らない、というか後半になればなるほど要らない色を引き取らざるを得なくなることが出てきます。「弟分」になることも臨機応変に避けていきたいので普通のトリテのように手札の色を枯らすことは良い手とは限りません。何にでも真ん中くらいのカード出してのらりくらり避けていると優勝していたりします。これが裏社会のリアルか…

ルールを理解さえしてしまえばとても面白いゲームです。トリテを知っているほうがいいのか、先入観無しでやるほうがいいのかはわかりません。ゲームが終わった直後に「もう一回!」と言う声が出やすい良いゲームだと思います。終盤になるとコツのような何かを掴んだような気がするのです。だいたい気のせいなのですが。

実はこのゲーム今はちょっと手に入れにくく、いずれまた復活するとは思いますが今のところは噂も聞きません。中古市場で見つけたら買いかもしれません。