「ウォーターディープの支配者たち」(Loads of Waterdeep)の感想など

あまりの面白さに連日遊んで、遊びながら「僕はこのゲームの何がこんなに面白いんだろう?」と哲学的になってしまったほど気に入ったゲームです。

全てのRPGの元祖、D&Dの世界観で遊ぶワカプレです。プレイヤーは壮麗な都市「ウォーターディープ」の有力者の1人となって、町中にいる冒険者たちを雇い様々なクエストを遂行していきます。
ゲーム自体はシンプルなワーカープレイスメントで、複雑な仕掛けはほとんどありません。ワカプレでは一般的に「石」「小麦」などの資源を取り合いますが、これはRPG世界なので「戦士」「魔術師」「盗賊」「聖職者」を資源として取り合います。
設定からして面白いですね。

ウォーターディープの支配者たち
見た目ほど重くないのでどんどん進む

各種クエストを受注して、それをクリアするのに必要な冒険者たちを町で集めてくるのが基本の流れです。武力が必要なクエストなら戦士をたくさん集めなければいけないし、商業的なクエストならお金がたくさん必要になるかもしれません。
必要な数の冒険者(つまり資源)が集まったらクエスト完了を宣言して報酬を受け取ります。報酬は勝利点だけでなく、冒険者を得たり特殊な能力を得たりもします。

基本的なアクションスペースだけではなく、プレイヤーが建築する建物によって全員が利用できるアクションスペースが増えます。建物は誰かが利用すれば建てた人にボーナスが入ります。
その他の要素として、陰謀カードを使うことで様々な効果を発動することができます。陰謀カードアクションを行ったプレイヤーはラウンドの最後に追加でワーカーを置くことができます。

8ラウンドで終了。最終的にクエストクリアの得点と、自分が演じる支配者特有のボーナス、資源などの点をまとめて勝者を決めます。
ルール的には本当にこれで全部と言っても良い程度です。かんたん。

ウォーターディープの支配者たち
子猫でもできちゃうくらいルールは簡単

感想など

シンプルなワーカープレイスメントなのになんでこんなに面白いのでしょうか。
カード運の要素がけっこうあり、直接的な邪魔をしたりされたり、逆に他人に利益を与えたりもします。すごくバランスが良いゲームと言うわけではないと思うのですが、遊んでいてこんなに楽しいワカプレは他にあまり思いつきません。

陰謀があるのでワカプレにしては他人のプレイを予測しても先の先までは読めず、自分のやりたいことをやるしかありません。とはいえ各自のクエストは公開情報なので誰が何を欲しがっているのかは皆わかっているのも楽しいところです。
ワーカーを置いてできるアクションも「戦士2個受け取る」とかその程度なのでダウンタイムが短く、プレイ時間がそんなに長くならないのがとても良いです。

僕の遊んでいる環境だけかもしれませんが、支配者キャラをロールプレイしやすいので、邪魔な必須クエスト(何より先に完了しなければいけないゴミクエスト)を他人に押し付ける時にも「おや戦士が余ってるじゃないかね、街の利益のために盗賊の討伐に行ってくれたまえよ」などと言いながらカードを押し付けたりしています。これも楽しいですね。TRPG感があります。

ウォーターディープの支配者たち
演じる支配者カード。善人に成り代わっているドッペルゲンガーだって

問題点は日本語版が無い事です。僕はネットで見つけた抄訳と自力翻訳でなんとかシールを作りました。これがもうカード枚数が多いのでとても大変でした。完全日本語版をどこかで出してほしいものですが、D&D関連って難しいのでしょうか。
という事で日本語化が大変すぎて誰にでもおすすめとはいきません。僕も日本語化は2度とやりたくないですね。

などと言ってますがあまりに気に入ったので拡張「スカルポートの悪党たち」も購入。またもや大量のカードが入っていたのでこれから日本語化作業に入ります…。