もくじ
・『ロビンソン・クルーソー 呪われし島の冒険』の簡単な説明
・こんな感じのゲームです
・感想など
『ロビンソン・クルーソー 呪われし島の冒険』の簡単な説明
1~4人用。プレイ時間60分~120分。この記事を書いている時点のBGGでは、最適プレイ人数の票が割れていて定まっていません。
ルール難易度はやや複雑。難易度の非常に高いサバイバル協力ゲームです。
「ロビンソン・クルーソー 呪われし島の冒険」では、難易度ごとにいくつかのシナリオが用意されています。どのシナリオも島でのサバイバルに関する物語で、プレイヤー全員で生き残るのが目的です。
3人プレイでちょうど良いと感じました。ルールがやや複雑な上にプレイ時間が長時間に及ぶので少々敷居が高いのですが、無人島サバイバルというテーマが好きなら楽しめると思います。
カードに言語依存があります。ルールも複雑なので日本語版が手に入るなら日本語版をオススメします。
こんな感じのゲームです
細かいルールが多くて少し複雑なのですが、基本的には協力ワーカープレイスメントです。
まず、シナリオを選びます。最初はレベル1の「漂流者たち」を推奨します。シナリオによってゲームの目的もラウンド数も変わるので、まったく違うプレイ感覚になると思います。
「漂流者たち」では12ラウンド以内に信号用の焚き木を大量に集め、火を付けられるように準備するのが目的になります。
プレイヤーは自分のキャラクターの職業を選び、個人ボードと専門の初期装備アイテムを受け取ります。
シナリオごとにやる事が違うので、共通の基本的なことだけ紹介します。
ゲームは以下のように進みます。
1、イベントカードの進行とペナルティの処理フェイズ
2、士気の確認と決意トークンの獲得か破棄の処理フェイズ
3、キャンプタイルの生産物の獲得フェイズ
4、アクションフェイズ
5、気象フェイズ
6、夜間フェイズ
1のフェイズではイベントカードを一枚引き、すでに場に出ていて未解決のイベントカードがある場合はペナルティ処理をして捨て札にします。
2のフェイズではパーティ全体の士気トラックを確認、それによってスタートプレイヤーの決意トークンを増減します。
3のフェイズではキャンプしているマップタイルに書いてある生産物を得ます。
4のフェイズがこのゲームの中核です。ここでワーカープレイスメントをします。
たとえばマップは、ゲームスタート時は海岸の一枚のタイルしか判明していません。これに隣接するマップを探検することで新たなタイルを置くことができるようになります。探検したい場合は自分のワーカーをその探検したいタイルに置きます。
プレイヤーはワーカーを2個所有していますが、このとき上の画像のようにワーカーを1つだけ置いた場合はダイスによる成功判定が発生します。
ダイスを振れば怪我をすることもあり、何か危ないイベントが発生するカードを引かなければいけなくなることもあります。
そこで、ダイス判定を回避するためにワーカーを2つ置くことも可能です。ワーカーが2つ置かれたアクションはダイスを振る必要がなく、必ず成功します。
これはプレイヤーが1つ置いたアクションに、別のプレイヤーが2個目のワーカーを置くことで成功率100%にしても構わないので、チームプレイの要素にもなっています。
ワーカーによるアクションは探索の他に、猛獣がいたら狩り、イベントカードの処理、道具作成、食料や資材の採集、休息など様々です。
これらの要素は影響しあっていて、作りたい道具を作るための条件が探索地形であったり、採集の材料だったりします。アクションフェイズは相談しながら好きに決めて良いので、チーム全体でそのラウンドにやる事を決めて行います。
アクションフェイズの処理がすべて解決したら、5の天候フェイズになります。
天候フェイズではそのラウンドに指示された数の天候ダイスを振り、天候によっては資材や食料を失います。
雲ひとつで食材が1つ失われ、雪ひとつで木材が1つ失われます。キャンプテントを補強することで多少被害を和らげることもできます。
最後に6の夜間フェイズになります。食料が足りなければダメージを受け、野ざらしで寝ていてもダメージを受けます。
ゲーム終了ラウンドでなければ次のラウンドへ進み、第1フェイズから繰り返します。
以上がだいたいのゲームの流れです。
誰か一人でも途中で死亡したら全員がゲームに敗北します。
細かいルールも多く、またシナリオごとにラウンド進行も目標も変わるので慣れるまではルールブックを見ながらになると思います。
感想など
メチャクチャ難しいです。シナリオ1は本当に運よく初回プレイでクリアできましたが、ダイス目が1つズレていたら敗北していました。
天候が最大の敵です。天候ダイスを3つ振りだしたらもう死が間近に迫っています。天候ダイスに雲がでれば貴重な食料がダメになります。食料に余剰なんてほぼないので、食料を生み出す「料理人」のスキル「石のスープ」が重要になってきます。とはいえ石を食わされてるのです。長くは持ちませんよ。
イベントカードやダイス判定の結果引く各種カードのペナルティも恐ろしい威力で、探索や採集にダイスなんか振っていたら状況は悪化するばかりなのです。でもだからといってワーカーを2つ置いてダイス免除100%成功にするのも考え物です。1ラウンドに1プレイヤーにつき2ワーカーなのです。2ワーカーを1つのアクションに使ってしまえば、そのラウンドは1アクションしかしないで終わってしまいます。シナリオ1は12ラウンドで終了です。そんなワーカーの無駄遣いをしている余裕は全くないのです。
後半になると加速的に状況が悪化します。増える天候ダイスとたまったカード類のペナルティ処理、蓄積したダメージによる士気の低下。それらのケアをする余裕はないので満身創痍のまま目的達成に向かって突っ走ります。最も死にそうなプレイヤーに食料を与え、まだ元気なプレイヤーは危険な採集に出かけます。道具を作るときに大怪我をした僕の大工キャラは「休憩アクション」にワーカーを置いてばかりで悪態をつかれる始末です。それでも全員で生き残り目標を達成しました。このとき雲ダイスが一つ多く出ていたら食料不足で死人が出ていました。
全体的にリアルにできている感じがすごく良いです。ディスカバリーチャンネルのベア・グリルスやエド・スタフォードのサバイバル番組を好んでよく見ている僕にはぴったりの内容で、難易度もこのくらいでなければ燃えないというものです。
ちなみにシナリオ2は「呪われた島」で、怪異が発生する島のマップ中に十字架を立てて回らないといけませんし、シナリオ5になると「食人島」です。喰われる前に食人族の村々を焼き払って生き残らなければいけません。どのシナリオも簡単ではありませんし、目的もラウンド数も違うのです。
ファンが作ったシナリオも大量にあり、用意されているコンポーネントで二次創作的に楽しめる点でも人気があるゲームです。やる気さえあれば相当長く遊べそうです。ただしものすごく難しいです。プレイ時間も長いので、終盤に失敗してゲーム終了になると僕らはしばらく封印したくなってしまいます。即座にリベンジゲームを始める士気の高いチームだともっと楽しめるかもしれません。
システム的にはワーカープレイスメントの協力ゲームなので、いつものワカプレのアクション早取りと違うプレイ感覚が面白いです。それにしても協力ゲームはどれも難易度が高いですが、やりがいのある面白いゲームが多いですね。