『オルレアン』「交易と陰謀拡張」入りの感想など
「オルレアン」は2022年のボードゲームのことベストゲーム 重量級ゲーム部門賞受賞作品です。
バッグビルディングの名作で、何個か拡張が出ています。今回は個人的にマストだと思っている「交易と陰謀」拡張が入った状態の感想です。
さらにアップグレードキットも導入した画像なので通常版とは少しトークン類に違いがあります。
このゲームのシステムを簡単に言うと、ワカプレでワーカーを増やし、そのワーカーたちを入れたバッグから規定数ワーカーをランダム引きして次のワカプレをするのです。
ワカプレ部分はほとんど個人ボード上で行うので、普通のワカプレほど早取り要素はありません。
もちろん全員共通のアクションスペースもあり、そこはアクション早取りです。ここに置いたワーカーは帰ってこないというデッキ圧縮の効果もついています。
ワーカーを増やすアクションだけではなく、メインボード右部分にあるマップを移動しつつ拠点を建てて商品を得ていくアクションや、勝利点倍率を上げるアクションなどもあります。重量級だけあって考えることはいろいろです。
ラウンドごとにイベントが発生します。それに翻弄されながら最後の年まで行ったらゲーム終了です。
様々な得点源からの得点と倍率を計算して勝者を決めます。
拡張「交易と陰謀」では共通アクションスペースの市役所が大幅に強化されているのと、毎年のイベントの困難さアップ、マップでのピック&デリバリー要素の追加などなどが拡張されています。僕が通常セットだけで遊んだ時に「ちょっと物足りない」と思っていた部分全てを改善してくれていて、個人的にこの拡張はマストで入れるべきと考えています。
感想など
重量級ゲーム賞に選ぶくらいですからとても気に入っています。「交易と陰謀」拡張は必ず入れることにして、特にピック&デリバリーとイベント拡張は常に入れます。市役所拡張の表裏で「陰謀」と「交易」が選べるのですが、「陰謀」は邪魔の要素が増えていたずらにゲーム時間を延ばすだけで面白さはあまり増えない気がします。加速する「交易」のほうが好きですね。
ピック&デリバリーはマップ部分での得点源として大きな意味を持っています。マップと商品の重要度が上がります。
イベントの多様化も常に入れるようにしています。基本のイベントは緩い影響しかなかったのですが、拡張イベントには強烈さがあります。上手く回しているトップ目プレイヤーほど影響を受けたりするものもあるのでゲームに流動性がでてきます。
ということで好みはあるにしても「オルレアン」を持っているなら「交易と陰謀」拡張は持っていていいと思います。
未プレイで画像を見ると(複雑そうで面倒くさそうで激重そう…)と思って敬遠する人もいるかもしれません。大丈夫です。見た目ほどハードな難解ゲームではないので安心してください。そもそもの話ですがバッグビルドなので運の要素もけっこうあり、必要なワーカーを引けなければやりたいアクションができないのです。
実際は「うわー!なんでオールマイティ駒3個も入ってるのに引けないんだ!」とか「学者先生しか引けない!全員市役所送りだ」とかそういう楽しいおしゃべりがよくある良いゲームです。プレイ時間は確かに多少かかりますが、悩むばかりではない楽しい重量級です。
今回の画像は全てコマ類アップグレード済みですが、これは遊んでみて思いましたがアップグレードする必要なさそうです。上の画像が未アップグレードのワーカーです。ワーカーがディスクですね。ぶっちゃけ木コマよりこれのほうが使い勝手良いです。
ワーカーの数は厳密に決まっているので、1枚でもなくすと遊べなくなります。そういう意味ではアップグレード使って保険をかけておくのもいいかもしれません。
全体的に非常におすすめのゲームです。基本セットはボードゲーム慣れしている人だけでなく、初めての重量級ゲームにもいいかもしれません。よくゲームするメンバーと遊ぶ回数も多く、仲間内でも皆に好かれているゲームのひとつです。