「ルート はるけき森のどうぶつ戦記」の感想など

見た目が強烈にかわいい重量級ゲームです。

4つの種族のどれかを選んでプレーするのですが、このゲームは選んだ種族によって全く勝利点を得る方法が違います。つまり同じメインボードでゲームしているのに全員違うルールで遊ぶという異常なシステムになっています。

ルート
コマ類は全部かわいいが…

そういうわけなので初回プレイの人が一人でも加わると、4つ分のゲームの説明をするような手間が必要になります。自分の陣営のルールしか知らなくても最低限のプレイはできますが、それだとたぶん何もわからないまま終了してしまいます。

簡単に特徴を書くと、猫陣営は建物を建てることで、鷲陣営は陣地を奪取することで、森林連合は支持者を集めることで、放浪部族はクエストをクリアすることで勝利点を得ます。
陣営ごとにコマの数も使うカードも進行も何もかも違います。
誰かの勝利点が30点になったらゲーム終了。他にもゲームを終わらせるカード類があります。


感想など

これはかわいい見た目とは裏腹にガチの殴り合いゲームです。トップ目になったら全員からぶん殴られるいわゆるマルチタイプのゲームで、ウォーゲームが非対称になったすごく濃いやつです。見た目でうかつに手を出してやけどしました。

ルート
実はシンプルでもある

ルールがチームごとに4種あるので複雑に感じますが、それぞれがシンプルなので難しくはありません。ただし、考えることが多いという意味でプレイは難しいほうだと思います。
僕は放浪部族で遊びましたが、まったく兵力がない一人ぼっちのチームなので占領支配などできません。戦乱を傍観しつつ森の中のみんなの手助けをして勝利点を稼ぎます。エリアマジョリティ争いに関与しない唯一の陣営です。なので他チームがどういうプレイをするのか、何を妨害して何を手助けすればいいのかちゃんと他チームのルールも知らないとただ森の中をうろうろして終わります。

ルート
森林連合ゲリラは森に不満が高まると一気にあふれ出てくる

12か所の広場を奪い合うエリアマジョリティは毎ラウンド戦闘が行われてもおかしくないです。マップはそれなりに広くて考えることが山積みです。

ルート
個人ボードは各チームで全く違うデザインになっている。親切なのでわかりやすい。

すごく面白いですが、ガチガチのウォーゲームなので終盤は1位2位争いしているチーム以外は途中で負けが確定しがちです。そうなると場を荒らしまわるしかなくなり、負け確プレイヤーがトップ目のどちらの陣営の邪魔をするかでゲームの勝敗が決まってしまうキングメーカー問題が発生するかもしれません。こうなると不満噴出して場の空気は最悪になってしまうでしょう。この手の叩き合いウォーゲーム慣れしていないメンバーで遊ぶときは気を付けた方が良いかもしれません。