「覇王龍城」の感想など
麻雀牌を使ったパズルゲーム「上海」みたいとよく言われるゲームですが、ルールの一部に上海風味があるだけで基本的にはタイル配置で得点パターンを作るパズルです。
メインボードに「上海」のように決まったパターンで積まれたタイルを、手番ごとに1セットずつ取り自分の個人ボードに積みなおします。
ゲーム終了時に個人ボード上のタイルの積まれ方で得点が決まります。
手番ではまず
もっとも上の段にある長辺の左右どちらかが空いている牌を1つ目として選びます。もうこの時点で上海の牌取得ルールとは違うことに注意です。
次に3アクションのうち一つを選びます。
1.上から見えていて、長辺の左右どちらかが空いている1つ目と同じ牌を取る。
2.2つめの牌は取らずに屋根のような社タイルを取る
3.2つ目の牌は取らずに勝利点1点を獲得する
その後、個人ボードに取った牌を置きます。
このとき、個人ボードに置いた同じ色のタイルが4つ隣接したら強制的に裏返り、社タイルを置けます。このとき得点が入ります。
なるべく同色牌の枚数が多く、多段であれば高得点です。
メインボードに1段目しかなくなったら、手番の時に牌を取る代わりに2点チップを取ることを選択できるようになります。
すべての2点チップがなくなったらゲーム終了です。
感想など
「上海」と思ってプレイすると全然違うゲームなので気を付けましょう。特に1枚目に取れるのは最上段だけというのが上海経験者だと忘れがちなので要注意です。
なるべく個人ボードに同じ色を大量に置きたい、だけど何色を集めてるのかは一目瞭然なのでメインボード上で邪魔のしあいになるわけです。とはいえ誰かと同じ色を集めると総数で不利になるので避けたい思いもあり、3人で遊んで3つ巴状態になりました。メキシカン・スタンドオフというやつですね。
下から出てきた牌によってプレイ中に方針を変えなきゃいけなくなったり、上手く欲しい色を取ったと思いきや社タイルの数が全然足りなくて裏返したくない、など悩ましいことだらけなのです。特に終盤、2点チップを今取るか取らないか、誰かまだ牌を集めているか、その邪魔をするべきかの見極めがとても面白いです。そうなのです、終盤はよく全体を見渡せば先読みができるのでアブストラクトになります。
というわけで実は運要素はメインボードに積んであるまだ見えない牌だけで、それ以外はすべて見えているアブストラクト的なゲームです。とはいえ多人数で遊ぶと全員の行動を100%は読めないので、アブストラクト苦手な人でもあまり気にせず楽しめると思います。
メインボードの種類も数種類あり、それによってプレイ感も変わってきます。「上海」のボードゲームだと思うとコレジャナイ感があるかもしれませんが、これはこれでとても良いゲームです。