もくじ
・『ドミニオン 第二版』の簡単な説明
・こんな感じのゲームです
・感想など
『ドミニオン 第二版』の簡単な説明
2~4人用。プレイ時間30分~60分。この記事を書いている時点のBGGでは2人プレイがベストとなっています。
ルール難易度はやや簡単。ボードゲームの歴史に間違いなく名を残す超名作カードゲームの改訂版です。
プレイヤーは自分の領地を持つ君主です。最初は少ない資金と屋敷程度しかありませんが、どんどん拡大して最も豊かな領土にしましょう。
2人でも3人でも楽しいです。1ゲームは比較的短時間で終わるのですが、時間を忘れて延々とプレイしてしまうことがあります。
ものすごく言語依存があるゲームです。完全日本語版をオススメします。
こんな感じのゲームです
マジック・ザ・ギャザリング(MTG)のようなカードゲームをやったことがある人はすぐ理解できそうなルールです。自分専用の山札(デッキ)をゲーム中に構築していくゲームです。
カードは大きく分けて3種類あります。カード左下の数字は購入するためのコストです。
・カード購入に使う財宝カードは1コストの価値の「銅」・2コストの価値の「銀」・3コストの価値の「金」の3種。
・コストを払うことでデッキに追加できるアクションカードは25種あり、コストも効果も様々。
・勝利点カードは1点の「屋敷」、3点の「公領」、6点の「属州」が基本的なもので、それ以外にはデッキの総枚数で勝利点が増える「庭園」とマイナス1点の「呪い」がある。
箱にカードが整頓されているので、アクションカードを10種類選びます。
アクションカード10種を選ぶのはランダムでもいいですし、各プレイヤー1つずつ選んでも楽しいです。
場に選んだアクションカード10種を表向きに並べます。コスト順に並べるとわかりやすいです。このように場に並べた後で購入できるカード類をサプライと言います。財宝カードと勝利点カード類も人数に応じた枚数ぶんサプライとして並べておきます。
廃棄カード置き場のボードも近くに置きます。
各プレイヤーの初期デッキとして、銅カード7枚、屋敷カード3枚を配り、各自シャッフルして裏向きにデッキ山とします。各プレイヤーは5枚ずつデッキから最初の手札を引きます。
スタートプレイヤーから手番をおこないます。手番では以下の順に行動します。
1、もしあれば手札のアクションカードをプレイする。アクションは通常1回しか行えないが、今出したアクションカードの効果で「アクション+1」など付いた場合は連続してアクションカードを出すことができる。
2、もし可能なら手札の財宝カードを支払いに充てて、サプライの「財宝」「アクション」「勝利点」など各種カードを購入する。購入は通常1回しか行えないが、この手番で出したアクションカードの効果で「購入+1」など付いた場合は複数回購入することもできる。購入したカードは自分の捨て札山に置く。
3、プレイしたカードと使わなかった手札のカードをすべて捨て札山に捨て、新たにデッキから5枚引く。デッキ山がなくなったら捨て札山をシャッフルしてデッキとする。
サプライのカード3種類が売り切れになるか、勝利点カードの「属州」が売り切れになった場合、その手番でゲーム終了となります。勝利点が最も多いプレイヤーの勝利です。
感想など
いつやっても何度やっても面白い驚異的なゲームです。拡張セットも大量に出ていますが、この基本セットだけでもかなり長く遊べること請け合いです。10種のアクションカードの組み合わせでまったく異なるゲーム展開になるので、その時のサプライの状態で戦略を変えて戦うことになります。
色々なアクションカードに目移りして、あれもこれも欲しい、全部ちょっとずつ買おう戦略ではまず勝てないはずです。じゃあどうすればいいのかと聞かれると、その時その時のサプライにもよるので何とも言えません。慣れて理解が進むまで数をこなすのが前提なゲームのような気もします。幸い1ゲームは短時間なので何度もプレイして成長していく事ができるでしょう。気が付くと朝になっているやつです。
アレとアレを組み合わせてコンボにして~というようなことを考えるのは楽しいので、それメインで作られているようなドミニオンはやっぱり楽しいわけです。「職人」などでデッキを肥え太らせて「庭園」を使って勝ちを狙うのも良し、「礼拝堂」でむしろデッキを極限まで痩せ細らせて必要最低限のカードしか引かないようにして勝ちを狙うのも良し。「魔女」で呪いまくって足を引っ張るのもまた良し。いろいろな戦い方があります。
僕は購入間もない頃によく知らない海外の方と対戦したことがあり、その時は目も当てられない位ボッコボコにやられてしまったのですが、そのやられた時のコンボたるや「商人だしてカード1枚引きます、+1アクションなのでもう一枚商人出して同じことを、お、祝祭だして+2アクション、そんで鍛冶屋と祝祭もう一枚、さらに商人出して、市場、えーとあとは2アクションと4購入残ってますね、じゃあ次はまた祝祭出して…」というようなやつでした。ぜんぜん僕の手番が来ないの。同じくらいのレベルのプレイヤーと遊ぶ方が楽しいですよ!
公式が基本セットは無料で遊べるブラウザ版を公開しているので、そこで練習を重ねるのも良いと思います。上手な人にやられて経験を積む機会も得られます。拡張カードは有料なので注意してください。
(外部リンク:ドミニオン オンライン)
2021年の今、デッキビルディングと他のシステムを組み合わせたようなゲームがいくつもありますが、この「ドミニオン」の大ヒットがなければ存在しなかったと言ってしまっていいような偉大なゲームです。日本語版が出ることがアナウンスされた「UNDAUNTED: Normandy」もデッキビルディングのウォーゲームですし、非常に評価の高い協力ゲームの「イーオンズ・エンド」も明らかに「ドミニオン」の影響を受けています。影響を受けたであろうゲームは他にも枚挙にいとまがないほどです。
ということで現代ボードゲームの一般常識となりつつあるようなゲームです。「ドミニオン」を知っていると最新のゲームのインストが大幅に短縮されるというようなことが現実にありますので、デッキビルディングが苦手な方でも一度遊んでみると良いと思います。
たくさんの拡張セットが出ています。拡張もいずれ紹介したいと思っていますが、拡張抜きでもこの第二版は面白いのでオススメです。ちなみに初版と第二版では収録カードが異なります(ゲームバランス的に第二版を強くオススメします)のでご注意ください。