もくじ
『バザリ』の簡単な説明
こんな感じのゲームです
感想など


『バザリ』の簡単な説明

本来3~4人用ですがリニューアル版は5人までプレイ可能。プレイ時間30分~60分。この記事を書いている時点のBGGでは4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は簡単。多くのボードゲーマーがこのゲームをオールタイムベストに挙げているほどの名作です。

「バザリ」は「バサリ」として紹介されていることもあります。このゲームでプレイヤーは市場を回りながら取引をする宝石商人となります。他の宝石商人たちと駆け引きをしつつも遅れないように市場を回り、もっとも得をする商人を目指しましょう。

バザリ

地味に見えるが最高のゲームのひとつ

3人プレイでも4人プレイでも面白いです。4人だと毎ターン必ず交渉が発生するので少しプレイ時間が長くなります。
「バザリ」はアートワークデザインを変更したバージョン違いが何種類かありますが、そもそも内容が違う「カードゲーム版バザリ」という後発のカードゲームと、ボードを撤廃したリメイク作の「宝石商」というゲームも存在します。「バザリ」と間違えないように気を付けましょう。

ゲーム内に言語依存はありませんが、5人用ルールが追加されているリニューアル日本語版が安価かつ容易に手に入ります。日本語版をオススメします。


こんな感じのゲームです

基本は3周で終わるすごろくです。その3周の間に価値の高い宝石をなるべく多く集めるのが目的です。

バザリ

スタート地点は各自で勝手に決める

まず、各プレイヤーは自分の色を決めて、商人コマとスタート地点を決めるディスク、アクションタイル3枚を受け取ります。(5人ルールは割愛します)
好きなマスにディスクを置いてスタート地点とします。ディスクの上にコマを乗せます。

バザリ

メインボード中央は宝石ストック置き場

各プレイヤーが宝石4種をそれぞれ3個ずつ受け取ったらゲームスタートです。
すごろくなのでダイスを振りますが、ひとりずつダイスを振るのではなく全員同時にダイスを振ります。

バザリ

各マスには得点と宝石が書いてある

ダイス目の数だけコマを時計回りに進んで、止まったマスの表記を見ます。マスには得点と宝石が書いてあります。

ここで各プレイヤーは全員、自分がこのマスで何をするのかを以下の3つから選択します。

・マスに書いてある得点を受け取る
・マスに書いてある宝石を受け取る
・ダイスをもう一回振って、先へ進む。このとき6マイナス出目で得点ももらえる。(出目4なら6-4で2点もらえる)

3枚のアクションタイルから1枚選び、全員で同時に表向きにします。

バザリ

アクションタイル。ダイス振る・得点貰う・宝石貰うの3択

このとき、2人のプレイヤーが同じアクションを選択していた場合、どちらがそのアクションを行うか交渉が始まります。交渉には手順があります。

1、勝利点が多い方から(同点ならダイスを振って出目の大きい方から)、手持ちの宝石を好きな数だけ場に提示します。この宝石でアクションを自分に譲ってくれないかという意思表示です。
2、宝石を提示されたプレイヤーは、その宝石を受け取ってアクションを諦めるか、あるいは宝石を上乗せして逆提示するかします。
3、これを繰り返して、どちらかのプレイヤーが相手から宝石を受け取ってアクションを諦めたら交渉終了です。

バザリ

宝石がバッティングしたので交渉開始

もし全員のアクションが別々であったら、それぞれが選択したアクションを解決してターン終了です。もし全員のアクションが同じであったら、全員何もアクション出来ないままターン終了です。
ターンが終了したら次ターンのダイスをまた全員で振るところから繰り返します。

誰かが自分のスタート地点に1周して戻ってきたらその時点で中間決算になります。
ボード中央の表にすべて書いてありますが、まずその時点で1周できているプレイヤーは10点もらえます。次に、各色の宝石を最も多く所持しているプレイヤーがその宝石の価値に従って得点を得ます。このとき最多所持で得点を得たプレイヤーはその宝石を3個場に戻します。宝石の数が同数なら得点は折半で2個戻しです。

中間決算の時点でコマがいる場所を次の一周のスタート地点として、2週目をはじめます。

バザリ

灰色と紫はゴールできたが白はゴールできなかった

3回目の決算でゲーム終了です。得点の最も高いプレイヤーの勝利です。


感想など

これは単純なのに面白いゲームの代表格だと思います。ボードゲームができるメンツが集まったら、「とりあえずバザリやろうか」と言うくらいお気に入りのゲームです。

すごろくのシステムを採用していて、誰かがゴールすると全員強制的に決算に入るゲームと言えば「マラカイボ」が思い浮かびます。あちらも規定数周回するとゲーム終了でした。ルールのインストに1時間かかる重量級ゲームの「マラカイボ」も傑作ですが、単純ルールの「バザリ」も傑作という意味では負けていないと思っています。「マラカイボ」にはプレイヤー間の交渉はありませんが、「バザリ」にはきつく楽しい交渉があるのです。

バザリ

ダイスアクションはちょっと特殊な感じがする

この「バザリ」の交渉は宝石だけを使うので、交渉材料になる宝石をどれだけ保持できるかが勝負の分かれ目だと思っています。誰かが安い青や緑の宝石を独り占めしているような状況になると、交渉で勝つことが難しくなります。

バザリ

これくらい青宝石があると安心感がある

ゴール狙いをするかしないかですが、3周ずっと1人だけゴールするとそれだけで30点取れるので、赤宝石の最多賞を2回取るより稼げてしまいます。この周回はダイス目が良いな、とどこかで判断したらダイスアクションを優先で取るのも良いのかもしれないと皆考えています。誰かがこの戦法を取りはじめたら、合わせて走らないとゴールできずに10点差が付くので皆が慌てます。ダイスアクションがバッティングしまくりの地獄絵図になるわけです。
そういう場の雰囲気に気が付かずに宝石アクションばかり取っているプレイヤーが勝ったりするのも面白いところです。

バザリ

ゴール狙いでダイスアクションをバッティング

青宝石2つしかもらえないようなマスでは点数の方を取るのが「マスの上では」得かもしれませんが、実際は各プレイヤーがどれだけ宝石を持っているかによって変わってきます。場にあるだけの宝石という有限リソースのマジョリティ争いをしているのですから、実際は5点取るより青宝石2つ取って交渉に使う方が得な場合も多いでしょう。場の宝石が品切れになりかけることもよくあります。宝石と得点の両方を放棄してダイスを進めた方が得な局面もあります。

自分のマスだけ見ていてもダメで、各プレイヤーの手持ちの宝石数(書き忘れていましたが、所持している宝石はすべて公開しなければいけないルールです)をじっくり見て、交渉に入った場合相手から何個まで出される可能性があるのか、こちらから出すなら上乗せ何個まで想定するのか、などなど考えるのも必要です。白熱する交渉の末に宝石アクションを勝ち取ったら、マスでもらえる宝石が交渉で出した宝石より数も価値も少なかった、などという失敗は避けたいですね。
わざと交渉に負けることもよくあります。交渉に参加していないプレイヤーの手持ち宝石の数も関係してくるのでその辺はケースバイケースです。毎ターンあるこれらの悩ましい選択は、あらゆるボードゲームを遊ぶうえで必要な考え方でもあるので、すごく良いボードゲーム入門ゲームでもあるように思います。

現在の状況でそのマスで一番得をする行動を選んで、それが誰かとバッティングしそうか推理し、交渉で不利であるなら回避する。いざバッティングしたら勝つか負けるか相手から宝石を何個引き出せるか駆け引きをする。出し抜いてゴールできそうなら突っ走る。これらを判断できる同じくらいのレベルのボードゲーマー同士でないと差が付きそうではあります。
それに途中で交渉に支障をきたすほどの宝石を失うとシステム的に復活はたぶん難しいでしょう。そのあたりには多少の問題を抱えているゲームかもしれません。

それでもシンプルなルールで非常に奥深く、しかも比較的短時間でわいわい楽しめる素晴らしいゲームです。僕もオールタイムベスト5くらいに入れてしまおうか悩んでしまいます。本当にオススメです。それにしても、これもすごろくベースのゲームです。すごろくベースのゲームに名作が多いのはなんなのでしょう。単に僕が好きなだけでしょうか。