もくじ
・『ワイナリーの四季』の簡単な説明
・こんな感じのゲームです
・感想など
『ワイナリーの四季』の簡単な説明
1~6人用。プレイ時間45~90分。この記事を書いている時点のBGGでは3~4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は普通。BGGランキングの上位を維持し続けている、テーマも雰囲気も最高のゲームです。
『ワイナリーの四季』でプレイヤーは、親からほぼ廃墟のワイナリー跡地を相続したばかりの新参ワイナリーオーナーとなります。一年を通して労働者の手を借りながらブドウの植樹、新施設の建築、ブドウの収穫にワイン醸造など多彩な作業を行いつつ、問屋のオーダーに合ったワインを出荷しましょう。他の誰よりも評価の高いワイナリーとなることを目指すゲームです。
ソロプレイ専用のオートマカードがありますがソロは未プレイです。僕は3人プレイがすごく面白かったです。2人プレイでも面白いのですが、ルール上ボーナス関係がなくなるので少し寂しいですね。
拡張セットの「トスカーナ」を入れると改善されて、2人プレイも最高に面白くなります。
カードが非常に多く、言語依存も強めなので日本語版がおすすめです。幸いなことに日本語版は再販があったようで2021年2月現在は入手しやすいです。
こんな感じのゲームです
まず両親を決めます。すごいところから始めるゲームですよね。
パパカードとママカードがあるので、これをプレイヤーに配ります。パパママを1枚ずつ引いて即決定の標準ルールと、パパママ2枚ずつ配ってその中から一組選ぶ上級ルールがありますが、これに関しては初回からでも上級ルールの方が断然良いと思います。
親によって相続できるものが異なります。ゲームスタート時の所持金の違いはもちろん、ブドウの樹を持っていたり、施設が最初から建っていたりと様々です。ここで大まかなゲームの進め方を決めても良いと思います。
両親が決まったら、即座に両親が残してくれた遺産を受け取ります。労働者とお金、建物トークンやカード類を受け取って個人ボードなどにセットします。
ゲームは四季の季節ごとに進んでいきます。
スタートプレーヤーからこの一年をどの順番で手番をおこなうか決める順位表(起床計画票)にニワトリトークンを置いていきます。
その一年の手番順はこの順位表の順番で行います。
起床計画表の順番が早いとボーナスが軽く、手番が遅いとより良いボーナスがもらえる仕組みです。
つまり、先手番を狙ってたいしたことのないボーナスで我慢するか、良いボーナスのために先手番を放棄するかを春に決めるのです。
全員の手番順位が決まったら夏になります。夏は手番順に一つずつ各自の労働者をメインボードのアクションゾーンに置いていきます。
同じアクションゾーンを使える人数はプレイ人数によって決まっています。2人プレイだと一番マスの色の濃い左端のマスしか使いません。3~4人プレイの時は一番色の薄いマスは使いません。マスに書いてあるボーナスはそこに労働者コマを置いたプレイヤーが受け取ります。
夏にできるのはブドウの樹の入手、ブドウの植樹、ブドウ汁か畑の売買、観光客ツアー、建築、夏季訪問者カードの使用です。
様々なことができますが、ワインを作るためにはブドウの植樹が必須なので早めにやった方が良いと思います。
ブドウの樹の種類によって必要な施設があったりしますので、その場合は先に建設しなければいけません。夏季訪問者カードが使える状態なら使いましょう。非常に強力な手助けになるカードが多種あります。
もう夏にやることがなくなったり、労働者が足りなくなったら夏フェイズをパスします。
すべてのプレイヤーが夏をパスしたら秋になります。(夏に使用した労働者は置いたままです)
秋は夏季訪問者カードか冬季訪問者カードのどちらかを一枚ひくだけで終了します。そのまま冬になります。
冬も夏と同様に労働者コマを手番順に一つずつメインボードのアクションゾーンに置いていきます。
冬にできることは、受注カードの取得、労働者の訓練、収穫、醸造、出荷です。
ワインを作るにはブドウ畑から収穫してブドウ汁を作り、それを瓶詰めする醸造が必要です。いくらワインがあっても注文がなければ売れないので受注を受けるのも必要です。注文通りのワインができたら出荷しましょう。
しかしゲームの序盤に冬にできる大切なことは労働者の訓練でしょう。自分の労働者を一つ増やすことができるアクションが冬にあります。最大で6人まで増やせるので、単純に手数を増やす意味で強いアクションです。
全員冬をパスしたら、年末アクションとしてブドウやワインの熟成、手札カードの整理、ワーカーの回収や年始にもらえるお金などの処理をします。その後、またスタートプレイヤーから手番順を決める春に戻ります。
出荷やその他の手段で勝利点を稼ぎ、最終的に誰かが20勝利点を取ったらその年でゲームは終了します。最終的に勝利点が一番多いプレイヤーの勝ちです。
感想など
ワイナリーの四季を購入した当初、僕は非常に満足してプレイしていました。とにかく世界観やテーマが素晴らしいし、ワーカープレイスメントとしての楽しさもいっぱいです。カード運も大いにありますが、全体的にものすごく満足度の高いゲームだったのです。
なぜ「だったのです」と過去形かというと、僕はもう知ってしまったからです。
拡張「トスカーナ」入りの面白さを。
というわけで、最近僕はこの「ワイナリーの四季」に拡張「トスカーナ」を入れないで遊ぶことがなくなってしまいました。ゲームの箱に拡張のコンポーネントが全部入るので、基本のメインボードの方を拡張の箱に入れてしまい込んであります。今回撮影のために久しぶりに基本ボードを出しましたが、もう出すことはないかもしれません。
拡張を入れないで遊んでいるときの「ワイナリーの四季」の楽しさは、終わりが急ぎ足でやってくるレースを工夫して走り抜ける感じの楽しさです。じっくりランクの高いワイン作りをしたり、受注の数をこなして年間収入を増やそうとすると、え、もう終わりなの?もう少しこの育て上げたワイナリーでワイン作って遊びたい!と思うくらいゲーム終了が早くやってくるのです。
中量級から重量級のゲームなのでゲームプレイ時間はやや長めなのですが、そうは感じない楽しさが間違いなくあります。
でも、僕はもっとじっくりワイン作りたいんです!というわけでそれを可能にしてくれる拡張の出番となります。
明日にでも拡張「トスカーナ」の記事を書くと思います。(追記:書きました)
それでも拡張が無くても十分楽しい事、拡張入りよりも20~30分早くゲームが終わる事は書いておきたいです。
テンポよく夏冬のワーカープレイスメントを繰り返して、体感的にサクッと終わるこの拡張なしも強い魅力を持つゲームだと思います。遊ぶメンツによってはこちらを好む層も間違いなくいるでしょう。
とにかく拡張を入れて遊ぶにしても、素のバニラ状態で遊ぶにしてもこの「ワイナリーの四季」は持っていないといけないわけで、中~重量級のゲーム好きなら一度は遊んでみてほしいゲームです。あんまりテーマに興味がそそられない、おしゃれさん向けライトゲームに見えると言っていた人とも何度か遊びましたが、遊び始まれば熱中してしまう魅力がこのゲームにはあります。
僕の所有ゲームの中でもかなりプレイ回数の多いゲームの一つです。