「カルタヘナ」の感想など
クラシックなルールのレースゲームです。地味ですが色褪せない面白さがあります。
1600年代に要塞都市だった「カルタヘナ」から海賊が数十人脱走した事件をもとにしたゲームです。
秘密の脱出通路タイルをランダムにつなぎ合わせ、脱出用ボートまで自分のチームを進めます。
タイルにはマス目の代わりにアイコンが書いてあり、その上をコマがすごろくのように進んでいきます。
手札のカードにも同じアイコンが書いてあるので、プレイしたカードのアイコンまで任意のコマを進めます。
手番では前進か後退を選び、前進ならカードをプレイして他のコマがいない同アイコンまで進めます。
後退なら他のコマがいるマスまで戻して、そのマスにいるコマの個数分カードをドローします。
ゴールのボートに最も早く4人全員を乗せたら勝ちです。
感想など
地味ながら面白いです。アブストラクトっぽさがかなりあるのですが、カードの引き運があるので運の要素も無視できません。とは言え大事なのはコマの進め方です。どのコマを動かすのかが非常に難しい考えどころで熟考ゲームでもあります。
カードドローの手段が後退だけなので、いつドローするかの判断が難しいです。最悪なのは離された最後尾で孤立することで、すべてのアイコン2つ分以上離されるともう挽回が難しいでしょう。コマ同士がある程度の塊で進める必要があります。そうなると相手の邪魔を考えなければいけませんが、カード運もあるのでなかなか上手くいきません。
地味ですがよく考えられているうえにシンプルなので、ちょっと教育ゲーム的な雰囲気すらあります。実際のカルタヘナの歴史博物館にプレイテーブルがあってもおかしくなさそう。ものすごく面白くて大好きという感じではないのですが、箱を見るたびに「あーカルタヘナね、良いゲームだよね」とつぶやきたくなるような魅力があります。