「アルナックの失われし遺跡」の感想など

みんな大好き秘境探検ゲームですよ。危険な猛獣、古代の遺跡に待ち受ける秘宝。アンチャーテッドやインディ・ジョーンズのような世界です。

ゲームのシステムとしてはワーカープレイスメントとデッキ構築の混ざったもので、そこまでプレイ時間が長くならないながらもしっかり遊んだ感があります。

アルナックの失われし遺跡
かなりトークン類が多い

各プレイヤーは2つのワーカー駒を持っていて、それをアクションスペースに配置することで資源を得たり、未発見の場所をオープンしたりします。
ワーカーを置くためには手札からアクションスペースに応じたカードを支払う必要があり、徒歩、車、船、飛行機などの移動手段としてカードを使います。
カードには移動手段の他に能力があり、資源を得たりできます。特殊な効果を発動するカードはゲーム中に購入して自分のデッキに追加していきます。

アルナックの失われし遺跡
個人ボード。助手を雇ったり見つけた像でボーナスを得たりする

研究トラックというのもワカプレとは別にあり、これは資源を払うことでより高い勝利点へと到達するすごろくです。いろいろと早い者勝ちなのでこちらも進めたほうがいいでしょう。

アルナックの失われし遺跡
メインボード右が研究トラック、ボード左(画像では上部)が探検ワカプレエリア

未踏の地を探検すると守護者が出てくるので、対応する資源を払って倒せば勝利点を得ます。ただし手番中に倒せなければ手札を圧迫する恐怖カードを与えられます。
未踏の地は初期アクションスペースよりも質の高いアクションスペースとなって、以後は全員が利用可能になります。

5ラウンドでゲーム終了。
様々な得点源からの点数を合計して、最も点の高いプレイヤーの勝利です。


感想など

これは繰り返し遊びたくなる良ゲームです。テンポよく遊べるワカプレで巷でかなり評判がいいのもわかります。
ワカプレとデッキ構築の顔をしていますが、このゲームの本質はたぶんガチャです。つまり運試しゲーです。どんなに効率よくワカプレをしてデッキを組み立てても、ゲーム内でガチャをやらないプレイヤーは勝てなくなっています。
とはいえガチャをするにはそのコストを集めなければならず、それをワカプレとデッキ構築によってうまく集めることができると他人とのガチャ回数の差になるのです。

さっきからガチャガチャと言っていますが、このゲームにおけるガチャの要素は「未踏の地の探検」です。これを行う事の強烈なアドバンテージはかなりのもので、ガチャコストであるコンパス3つ払うことで得られる対価は、無条件で貰える複数の上位資源と、倒せた場合は守護者退治の勝利点です。貰える内容と守護者の種類は完全ランダムに配られるのでこれが運になります。
もしここで使い勝手の良い資源と簡単に倒せる守護者が出たらゲームを2歩くらいリードできます。受け取った資源でガンガン研究トラックも進むでしょう。またはすぐに次の探検に出れるかもしれません。
ところがショボショボの資源とキツイ守護者が出た場合、得るものは少なく恐怖カードを受け取って守護者を倒すのは次のラウンドの別プレイヤーになってしまったりします。こうなると上位争いから脱落するでしょう。どうすれば挽回できるか?早く次のガチャを引くのです。それしかない。

ということで皆探検に行きたいのです。そうなると探検に行くための資源をワカプレで集めますが、当然同じアクションは全員が選べるわけではないので違うルートを進まざるを得ない人も出てきます。カードを買って次ラウンドにアドバンテージを取れるようにするか、研究を進めて助手を雇うことにするか、とにかく選べるルートはいろいろあります。
ちなみにカードも助手も公開されてる中から早い者勝ちで買えるので、ここも何が公開されているのかの運がからんできます。
かなり運要素が強いゲームだと思いますが、その運をつかむために効率を追求するのが面白い所です。

慣れてくるとわかりますが、明らかに強すぎるカードと助手がいることが少し問題になっていました。これらは拡張で差し替えられているようです。拡張ではかなりバランスが調整されているらしく、そちらも評価が高いです。拡張も日本語化されると思いますが、いつになるのか。待ち遠しいですね。(追記:日本語版の発売がアナウンスされました。楽しみですね)