「ロール・フォー・ザ・ギャラクシー」の感想など

名作カードゲーム「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」のダイスゲームです。拡張ではないのでこれ単体で遊べます。

「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」と言えば「プエルトリコ」からの由緒正しき名作の系譜で、やや複雑なルールのカードゲームでした。そういった名作ゲームには気楽にプレイできるようなアレンジバージョンが出るもので、これはカードゲームからダイスゲームに変わっています。

そしてこれ、本家の「レース・フォー~」よりも面白いと言う人が少なくないのです。

本家と同じようにラウンドにどのアクションを行うのかを全員で決定しますが、ここでダイスプレイスメントのような仕組みを使います。

レース・フォー・ザ・ギャラクシー
ついたての後ろで振ったダイス目をやりくりする

各自ついたてに隠れて自分が振ったダイスの出目を、アクション選択ボードに割り振っていきます。
全員の用意ができたら公開し、このラウンドなにをするのか決定します。

アクションは「レース・フォー~」と同じで、建設予定のカードを引く探索、デベロップカードを建設する発展、惑星カードを建設する移住、商品の生産、商品を勝利点やお金に変換する消費の5つです。毎ラウンド全員がどれかを選び、他のプレイヤーが選択したアクションも行うことができます。

レース・フォー・ザ・ギャラクシー
個人ボード。自分の帝国に何が建設されているか、建設予定、所持金などがわかる

個人ボードでは各プレイヤーの帝国の現状がわかるようになっています。

簡単なプレイの流れは全員同時にダイスを振って、ついたての後ろでアクション選択、公開して全員同時にそのラウンド行うアクションを順に解決していく感じです。
本家と同じように誰かが合計12の建築を完了したら、または勝利点トークンが売切れたらゲーム終了です。

感想など

本家「レース・フォー」より面白いという気持ちがわかってしまいます…。基本的に手番のない全員同時プレイなのでサクサク進むのと、たくさんのダイスを振る楽しさがあり、とっつきやすいのです。

アイコンの煩雑さは相変わらずですが、これは慣れ云々以前にアイコンと同じ内容説明のテキストが必ず書いてあるので問題ありません。ルールもそこまで難解ではなく「レース・フォー」経験者なら即理解できるはずです。

ダイスプレイスメントでヴァリアブルフェイズオーダーをするのは結構大変で、ダイス目に振り回されるので思い通りにはなかなかいきません。ダイスの出目をどう工夫してやりたいアクションに送り込むか、どうやって偏らせるか、誰が何をやりそうか、プレイ中はそんなことばかり考えるでしょう。

他プレイヤーの選択アクションに便乗するのを狙って大損したり、自分だけダイスがなくてできないアクションがあったり。「嘘だろ誰も探索しないの!?」と嘆いたり。大量のダイスをみんなで同時に振るので少し騒がしいパーティゲーム感すらあります。
ついたてに隠れてうーんああでもないこうでもないとやるのですが、このついたてに隠れてやりくりするのが人によっては嫌なようで、インチキし放題じゃないかと思う人もいるようです。それを言い出したらボードゲームなんてやる気なら不正できちゃうので、各自公正にプレイしてると信じるしかありません。インチキまでして勝敗だけを重視しても仕方がないわけで、ダイスの出目が悪けりゃ悪いでそれも楽しめるものです。

「レース・フォー~」の反応がいまいちだったメンバーでも、これなら受け入れてくれる確率はかなり高いと思います。というか僕のボドゲ仲間はそうでした。これで慣らして、いずれは本家にもはまっていただくつもりでいます。