もくじ
『タイムライン』の簡単な説明
こんな感じのゲームです
感想など


『タイムライン』の簡単な説明

2~8人用。プレイ時間15分~。この記事を書いている時点のBGGでは4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は簡単。教育的な単純覚えゲーだと思っていると騙されます。

カードの表にはタイトルと絵だけが、裏には追加で西暦年が書いてあります。それを歴史順に並べるだけの単純なお勉強的ゲームなのです。それはそうなのですが。

タイムライン
大人がやるとたぶん一番簡単な「出来事編」

これ日本語版には6人と書いてますが8人まで遊べます。ただ実際には4人以上だとスペースの関係で難しいと思います。人数でそんなにプレイ感は変わらないので2人でも十分楽しいです。

色々なバージョンが存在していてもう入手が困難なものもありますが、現行バージョンで何も問題ないと思います。日本語版があります。


こんな感じのゲームです

タイムラインのカードには表と裏があり、表にはイラストとタイトルが書いてあります。

タイムライン
表はイラストとタイトル

裏にはイラストとタイトルと、その出来事があった西暦年が書いてあります。

タイムライン
裏には西暦年が追加で書いてある

表向きのカードをよくシャッフルして、一人につき4枚配ります。
手札は自分の前に表向きのまま並べて、決して裏を見てはいけません。
山札から1枚を裏向き(西暦年の書いてある方)にして場に出してゲームスタートです。

タイムライン
2人プレイのゲームスタート時のようす

スタートプレイヤーは手札の1枚を選び、いま場に出ている裏向きの1枚より古い出来事だと思ったら左側に、新しい出来事だと思ったら右に置きます。
場所を決めたら裏返して西暦年を見ます。正解ならそのまま次のプレイヤーへ手番が移ります。不正解なら山札から1枚を手札に追加して次のプレイヤーの番になります。

タイムライン
アメコミヒーローはアメリカ独立より新しいだろうから右側に置く。正解。

次のプレイヤーは、手札から1枚選んで、いま場に出ている2枚のカードの左か、両カードの間か、右か、置く場所を選んで同じように進めます。
先に手札がなくなったプレイヤーの勝利です。


感想など

ここまで読んで「は?歴史の暗記教材かよ?」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。このゲームにそういう側面があることは否定しません。ですが、それだけだと思ってスルーすると損をしますよ!

このゲームにはいろいろなバージョンがあります。
いま僕の手元にあるだけで、歴史上の有名な出来事を集めたいちばん歴史のお勉強っぽい「出来事編」、重要な発明ばかりを集めた「発明編」、雑学的にいろいろ混ぜ込んである「博識編」の3種類があるのです。
でも結局やることは全部同じだろうと思いますか?まぁそれはそうなんですが、これ全部混ぜて遊べるのです。

タイムライン
博識編は西暦年が黄色

『出来事編』にあるカード「アメリカ独立宣言」と「第二次世界大戦勃発」どちらが先か大人ならわかるでしょう。
では「アメリカ独立宣言」と『博識編』のカード「瓶詰めの発明」はどっちが先かパッとわかりますか?

タイムライン
発明編は西暦年が緑色

『発明編』のカード「摩擦マッチの発明」と「アメリカ独立宣言」、「瓶詰めの発明」はどれが一番古くてどれが一番新しいでしょうか?
こうなると、もはやこれは暗記ゲームではなくなってくるのです。もちろんすべてのカードを暗記していれば全勝できます。でも現実的に考えてボードゲーマーがプレイするなら?自分が全問正解する自信がないならば、対戦相手がさらに間違えれば良いのでは?

そうです。お互い手札は晒しているのです。対戦相手のプレイヤーの手札をじっくり見て、場に出ているカードもじっくり見て、なるべく相手が困るように、難しくなるようにと手札を出していくのです。
つまり、場に出ている西暦年と相手の手札の間に入りそうなカードを出していきます。タイムラインには紀元前1000000年等のはるかな昔から2000年代までのカードが含まれていますが、それでも1年~5年違いの出来事はたくさんあります。相手の正解の幅を狭めていくのです。

タイムライン
相手にとって難しくなるように出していく

上の画像だと「ローマの大火」と「最初の十字軍の派遣」の間は千年も空いているので、その間なら簡単に正解しそうなものです。では「最初の十字軍の派遣」と「テンプル騎士団の結成」の間はどうでしょう。24年間しか空いていません。相手が手札にこのへんに入りそうなカードを持っていたら、間なのか左右なのか判断するのはとても難しいわけです。

タイムライン
3種入ると勘では当たらなくなってくる

ギリギリを攻めても自分が間違えては元も子もないので、イラストの登場人物の衣服や、使っている道具、工業製品なのかどうかなどからも必死に推理します。
手札は4枚しかないのです。最短で手番は4回。「よくわかんないから原始時代っぽい『車輪の発明』出しちゃお」とかやっていては勝てないのです。

実際プレイしてみるとわかりますが、ゲームとしてかなり面白いです。もはやゲーマーズゲームと言っても過言ではないかもしれません。
そして恐ろしいことに、タイムラインは各国版があります。各国語に翻訳されているという意味ではありません。各国のご当地タイムラインがあるのです。そして、それも全て混ぜて遊べます。カードのタイトルが読めなくたって同じことです。イラストから推測しましょう。

タイムライン
ロシア版タイムライン。なにひとつわからない

というわけで、ゲームとして楽しく遊べる上に知識が増えていくゲームです。お子さんがいる方に、雑学に自信がある方に、そしてボードゲーマーの貴方にもおすすめです。