もくじ
『ミクロマクロ:クライムシティ』の簡単な説明
こんな感じのゲームです
感想など


『ミクロマクロ:クライムシティ』の簡単な説明

1~4人用。プレイ時間15分~45分。この記事を書いている時点のBGGでは2人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は簡単。大きなマップを広げるのである程度の広さがが必要です。

「ミクロマクロ:クライムシティ」は、110cm x 75cmの巨大なマップの中に描かれた事件を解決するゲームです。事件を解決すると言っても推理ゲームとも少し違う、とても独特な新感覚のゲームです。

ミクロマクロ
110cm x 75cmの巨大なマップに人物などがびっしり描き込んである

大きなマップを広げて細かい絵を探し続けるゲームです。一応ルーペも付属品で付いてきますが、目が悪いと少々厳しいかもしれません。
事件のお題カードに言語依存があるので日本語版がオススメです。


こんな感じのゲームです

公式サイトですばらしい完成度のサンプルゲームを遊べるようになっています。僕もこのサンプルで購買意欲を強烈に刺激されたので、ぜひ一度やってみてください。
(外部リンク:サンプルが遊べるミクロマクロ公式サイト

この手のゲームの紹介時に、こういう感じですよ~とお見せしちゃうとモロにネタバレしてしまうので困るのですが、このゲームは素晴らしい仕掛けを製品の箱に用意してくれていました。

ミクロマクロ
ゲームの箱にお試し問題があるのだった

ゲームの箱で遊べるのすごいですね。試すことで本編の面白さが想像できちゃう。商売上手!
「ハンバーガー屋を殺したのは誰?」というお題です。箱を眺めてみましょう。

ミクロマクロ
箱の左隅でハンバーガー屋がまだ元気に働いている

このゲームのマップは時間軸が重なっている状態、つまり現在と5分前と10分前…過去が同時に存在しているような状態で描かれています。
上の画像では立派な髭のハンバーガー屋さん、箱の左隅では元気に働いていますが、箱の中央右のあたりではこのように…

ミクロマクロ
ハ、ハンバーガー屋~~ッ!いったい誰が…

髭のハンバーガー屋が倒れています。そして足元にはバットが。これが凶器に違いない。
さて、先ほど言った通りこのマップは時間軸が重なっているので、倒れているハンバーガーの少し上の方を見るとまだ元気なハンバーガー屋が歩いているのが見えます。その後ろにあやしい人がいませんか?いったいこれは誰で、ハンバーガー屋とどんな因縁があるのでしょう。殺人の動機は?
すべて箱の絵をじっくり見るとわかるわけです。

こういうゲームです。
プレイヤー複数人で協力して探しても良いですし、競争してもOKです。ひとりで遊んでも面白かったですよ。


感想など

ルールを文字で読んだ時点では「ははァ、ウォーリーを探せの亜流ね、お子様向けでしょ」と興味もそそられなかったのですが、評判が良いということで公式サイトのサンプルを遊んでみた瞬間から強烈に欲しくなりました。超面白いのです。なんでしょうかこれは。

ゲームの箱の中にはマップの他に16種類の事件のお題カードが入っていて、難易度別に星が書いてあります。
ネタバレを避けて事件の最初のカードだけお見せします。

ミクロマクロ
難易度3の事件の封書一式

1つの事件につき何枚かの問題が入っていて、まずは事件現場の特定、被害者と加害者の特定、動機と証拠という感じにマップから探していきます。

ミクロマクロ
事件タイトルカードの裏には少し詳細な情報が書いてある

あの巨大なマップの中から、ピアノが落下している現場を見つけるのです。そんな派手な事故が起きてたらすぐ見つかるでしょう?と思うかもしれませんが、まぁクライムシティというだけあって、この町はそこらじゅうで目を引く犯罪が発生しているのです。かわいい絵柄だから大丈夫ですが、リアルな絵柄だったら成人指定間違いなしの犯罪都市です。僕的にはそういうバージョンがあったら遊んでみたい気もします。


遊びながらなんでこんなに面白いんだろう、何が面白さなんだろうと思っていたのですが、うまく言葉にできません。やってみてとしか言いようがないです。
僕だけかもしれませんが、このゲームは他の探偵ものゲームや推理系のゲームを遊んでいる時よりはるかに実際に捜査をしている感があります。たぶん僕が持っている「捜査」のイメージが、ホームズが床を這いつくばりながら虫眼鏡で細かい証拠を探すアレ、アレなんだと思います。そしてこのゲームではルーペを持って、膨大な細かい情報の中から手掛かりを見つける作業をします。これが僕がイメージしている「捜査」に近い体験をもたらしてるのかなと思ったりもします。
その捜査感覚が面白さの一端ではあるのですが、それだけでもないのです。なんなのでしょう。
とにかく名作だと思います。

16種のお題をクリアしてしまっても、なんとまだ公式サイトに追加の事件がたくさん用意されています。サービス精神旺盛すぎる。というか、どれだけの事件があのマップに仕込んであるのか。怖いくらいです。
出るのかどうかもわかりませんが、すでに続編が待ち遠しいです。普段この手のゲームをやらない人にも、サンプルだけでも遊んでみてほしいくらいですよ。
おすすめです。