『ルーム25』の感想など
「映画でこういうの見たことある」と誰もが言うやつです。全員協力プレイもできますが、正体隠匿の殺し合いルールを選択しても楽しいです。
古い名作映画「キューブ」や、シュワルツェネッガーの隠れた名作「バトルランナー」などの映画から着想を得た、死刑囚参加型バラエティ番組がテーマのゲームです。ルールも簡単で短時間にわいわい遊べる良いゲームです。
即死や強制移動など様々な仕掛けがある部屋タイルを裏返しにシャッフルし、5 x 5の25枚並べます。必ず中心はスタート地点のタイルで、外周に面した一枚のどれかがゴール部屋になるように準備します。
各プレイヤーに個人ボードとアクション選択タイルを配ります。個人ボードにはキャラクターとタイルの仕掛けの説明が書いてあります。キャラクターごとに異なる能力があったりはしません。コマの色が違うだけです。
囚人プレイヤー全員が「移動」「調査」「突き飛ばし」「操作」の4枚のアクションタイルを持っています。
「移動」はコマを上下左右の部屋へ移動させるアクション、「調査」は隣接するまだ誰も立ち入っていない裏返しの部屋を自分だけ確認するアクション、
「突き飛ばし」は同室にいる他キャラクターを隣室へ移動させるアクション、「操作」は自分のいるタイル列を縦か横に1つずつずらすアクションです。
ラウンドの最初に全員同時にアクションを2つ選び、スタートプレイヤーから順に1つ目のアクションを行い、1週したら2つ目のアクションを順に行います。
囚人プレイヤーが全員ゴール部屋に集まり、5x5の枠外にゴール部屋を操作して脱出できれば囚人プレイヤー達の勝利です。
囚人プレイヤーが2名以上死亡するか、規定ラウンドで脱出できなければ囚人プレイヤーの敗北になります。
選択ルールでチーム戦や正体隠匿戦もあり、正体隠匿の場合は誰かがゲーム主催者側となっています。主催者側のプレイヤーは途中まで囚人のふりをして重要な局面で裏切るでしょう。
感想など
楽しいです。みんなこの手の映画が好きなこともあり、毎回熱気あふれるロールプレイになります。
若干ルールやコンポーネントに古さを感じないこともないのですが、「こういうゲーム作るならこうすると楽しいよね」と思うような感じにしっかり作ってるので問題なく楽しめます。
タイルが列ごと移動する「操作」が曲者で、これによって記憶ゲームの要素が少し加わってきます。目印用にひとり1つの記憶トークンを持っているのですが、こんなの超危険な部屋ひとつしか置けないので焼け石に水です。ゲーム開始時にゴールは外周に面しているのですが、列が動くことによって内側になることもあり、誰かが操作する度にどんどん混乱していきます。
裏返しのままの部屋にいきなり移動で自分から突っ込むと結構な割合で死にます。本当にどうしようもないとき、つまりゲーム主催者のプレイヤーに突き飛ばされて死ぬか、裏返しの部屋に移動するかを選ばなければいけないとき以外は裏返しの部屋に突入するのはやめましょう。
先に死ぬと「操作」時にタイル移動するだけの係になるので(それでも短時間で終わるゲームなのでマシです)、慎重に行きましょう。
正体隠匿の「疑念」ルールもすごく楽しいですが、4人プレイで主催者側が1人だけだと結構きついような気がします。途中でバレて、特にゴールが判明しているときに囚人たちにチームプレイされるとほぼ積むでしょう。最低でも正体を明かすときに1人殺っておかないと無理ゲーになります。5人で主催者側2人とかのほうがバランスは良いかもしれません。
殺し合いが嫌な人がいる場合は協力プレイで十分楽しいですし、バチバチに殺し合いをしたければチーム戦か正体隠匿ルールで盛り上がるでしょう。シンプルでテーマ性もあり、記憶やパズルの要素も少しありの良いゲームだと思います。