もくじ
・『トーレス』の簡単な説明
・こんな感じのゲームです
・感想など
『トーレス』の簡単な説明
2~4人用。プレイ時間60分。この記事を書いている時点のBGGでは4人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は普通。3次元移動のある立体的な陣取りゲームです。
アブストラクト風な見た目ですがカードも使う陣地取りです。大きくなっていく城塞に自分の騎士を乗せて得点を争います。
2人でも楽しいですがチェスか何かを遊んでる気分になりそうでした。たぶん多人数の方が楽しいと思います。
ゲーム内に言語依存はありません。日本語版は入手困難かもしれません。BGGに日本語ルールなどもあるので海外版でも遊べます。
こんな感じのゲームです
各プレイヤーは色を決め、その色の騎士コマを6つ受け取ります。
プレイ人数に応じたラウンド進行カードがあるので、それに描いてある数だけ1ラウンド目の塔トークンを受け取ります。
2人プレイを例とすると、この上の画像のように3つ重ねた塔を4列並べておきます。
つまり、1ラウンドは各プレイヤー共に4手番ずつあり、1手番に使える塔トークンは3個までになります。
手番にできることは以下の通りです。
・1手番に5アクションポイント(AP)を使用できます。
・騎士コマをマップ上に置くのに2AP
・騎士コマを1マス移動させるのに1AP
・塔トークンを1つマップ上に置くのに1AP
・カードを3枚引いて1枚手札に残すのに1AP
・1勝利点を得るのに1AP
・カードを1枚使うのは0AP
塔は面積以上の高さには重ねられず、騎士は1段しか上には上れません。
他にもそれぞれのアクションに細かいルールはありますが、基本的には手番ごとに5APを上手くやりくりして城を広げ、自分の騎士コマを城の高い場所に置くことで得点を得るゲームです。
カードはどれもこれも普通はできない動きを許可するようなもので、カード次第で最後の最後まで逆転の可能性が残るような強力な効果のカードばかりです。
説明が簡単なもので言うと、APがその手番中だけ7ポイントになるカードなどがあります。
得点は、白い王様コマ関連でラウンドごとに共通目標がありますが、それ以外は「自分の騎士コマが乗っている城塞の面積 x 騎士コマの乗っている高さ」が得点になります。
上の画像の場合、黒の騎士は右の城塞の2段目にいます。右の城塞は面積が3、高さが2なので黒騎士は6点です。オレンジ騎士は右の城塞の3段目にいるので面積3、高さが3なので9点です。さらに左の城塞のオレンジ騎士は面積2、高さ2の4点です。
1ラウンド終了ごとに得点計算をして、3ラウンド終了時に最終得点計算をします。最多得点プレイヤーの勝利です。
感想など
2人で遊んでいるとアブストラクト感が半端ないです。それなのにカードによって予想外の逆転劇がありえるので、知恵熱出そうなくらい先読みしていたのがすべてパアになるのが悔しいゲームです。
騎士コマの移動に癖があり、上では説明を省きましたが塔の中は1移動扱いで塔トークンのドアからドアに出てこれるルールなので、これを失念していると相手の騎士コマに良い場所を取られてしまいます。またAPを増やすカードや2段上に一気に登れるカードなど使われると想定外の場所に陣取られて計算が狂うことになります。結局読めないので、面積高さ共に1つの城に固執しない方がよさそうです。
4段も高さがあるお城だと、たとえ手番の5アクション費やしてでも城塞の上の方に陣取りたくなります。しかし12手番しか回ってこないゲームの1手番を丸ごとそれだけに費やしていいのかよく考えないといけません。たぶん自分の騎士コマだけしかいない城塞をうまく育てる方が効率は良いはずです。もう他プレイヤーが上ってこれないような自分だけのお城にしたいのですが、ピョンと騎士がカードで飛び乗ってきたり自前で城トークンを増設してまで上ってこようとするのでなかなかお城の独占はできません。
1ラウンド目には定石のようなパターンがあると思うのですが、そこまでやり込めていません。海外には研究サイトなどもありそうです。経験の差があると勝てない類のゲームだと思うので、同レベルのプレイヤーと遊ぶのが良いと思います。ちなみにこのゲームは後から同点に追いついたプレイヤーは1点余計に貰えるルールなのですが、2人プレイ時に最終得点計算をしたところ、後手だった対戦相手が最終的になんと同点になり、1点追い抜かれて負けました。まったく何というバランスでゲームを作るのでしょうか。
これは3人や4人で遊ぶとひと味違う面白さがあるはずです。アブストラクト風味が強くて僕は苦手なゲームですが、ゲーム大賞受賞も納得の面白さなのは間違いないです。ボードの絵や雰囲気は最高で、お城トークンには石垣模様まで掘ってある凝りようです。この手のゲームがお好きな方にはたまらないゲームだと思います。