もくじ
・『グロウ ~トモシビノタビ~』の簡単な説明
・こんな感じのゲームです
・感想など
『グロウ ~トモシビノタビ~』の簡単な説明
2~4人用。プレイ時間45分~。この記事を書いている時点のBGGでは3人プレイがベストとなっています。
ルール難易度は普通。かわいい絵柄でおとぎ話のような世界観の中量級ゲームです。
闇に覆われてしまった世界で、プレイヤーたちは光を取り戻す8日間の旅に出ます。旅の途中で仲間を増やし、他の冒険者よりも多くの光のかけらを集めて世界に光を取り戻しましょう。
3人と4人で数回プレイしました。3人プレイがベストとされていますが、4人でも楽しかったです。3人プレイの方が簡単だったかもしれません。
ゲーム内に言語依存はありませんが、ルールがそれほど簡単ではないので日本語版がおすすめです。
こんな感じのゲームです
簡単に言うと、毎手番に仲間カードを増やしつつダイスを振って、出目の組み合わせで仲間の能力を使ったりすごろくのコマを進めていくゲームです。
まず各プレイヤーは自分のキャラクターを選びますが、ランダムに配っていいと思います。キャラクターはそれぞれ能力が全然違うので、ゲームの進め方もプレイヤーごとに変わっていきます。
キャラクターカードの左上に、与えられるダイスの色と個数が描いてあるので各自受け取ります。
ダイスは6色あり、それぞれの色ごとに出やすいマークがあります。
たとえば赤いダイスなら火のマークの面が2つあって他のマークより出やすくなっています。また、ダイスは大小2つのサイズがあります。
ゲームは8ラウンドで終わります。1ラウンドの流れは以下の通りです。
ゲームスタート時にスタートプレイヤーが小さいダイスをすべて振り、出目に従って仲間カード置き場の対応するマークにダイスを置いていきます。
1、早朝フェイズ:スタートプレイヤーから順番に仲間のカードを選んで取る。このとき仲間カードの上に置いてある小さいダイスも一緒に取る。
2、午前フェイズ:全員同時にダイスを振る。リロールトークンや勝利点を支払うことによって振り直しを行ってもよい。
3、真昼フェイズ:ダイスの出目に従って自分のキャラと仲間の能力を解決する。
4、午後フェイズ:ダイスの出目に従ってメインボードのすごろくを進める。
5、夕方フェイズ:小さいダイスをダイス目はそのままで対応する仲間カード置き場に戻す。仲間カードを補充して次のラウンドへ
8ラウンド終了時に最も勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
仲間の能力について
仲間の能力の一部を紹介します。
上の画像の左の仲間は、「雲のダイス目1つにつき、足跡トークンと1勝利点を得る。ゲーム終了時にこの仲間がいるとマイナス5勝利点」
※足跡トークンはメインボードすごろくで無条件に一歩進める効果があります。
左から二番目の仲間は「このキャラが生きている限り永続的にオレンジダイスを1つ追加する。水のダイス目が3つ出るとこの仲間は死亡し、マイナス4勝利点。ゲーム終了時にこの仲間がいると1勝利点を得る」
右から二番目の仲間は「雲と火のダイス目が1つもなかった場合、6勝利点を得る」
右の仲間は「水のダイス目が1つもなかった場合、リロールトークンと2勝利点を得る」
こんな感じで様々な能力があります。可能なら同じ目で複数の効果が得られるコンボになるような仲間を集めたいところです。
すごろくについて
メインボードのすごろくは裏表ありますが、「影の領域」マップを紹介します。
全員左下からスタートします。マスに書いてあるマークのダイス目があれば進むことができます(逆に1つもそのマークがなければ進めるマスもあります)。そのダイス目が無くても足跡トークンを使うことで1マス進むことができます。灰色のアイコンがあるマスではそれを支払わなければいけません。クリーム色のアイコンは書いてあるトークンを得ることができます。
少し広くなっているマスは勝利点が書いてありますが、そこにはキャンプを張ることができます。キャンプを張っていればゲーム終了時にそこに書いてある勝利点を得ることができます。
感想など
初回プレイ時は3人で、ものすごくゆるい優しいゲームに感じました。8ラウンドのうち、7,8ラウンドはもうほとんどやる事がなくなってしまったのです。すごろくは全員が20点の広場に到達してキャンプを張り終え、後はダイスの出目で細かく勝利点を稼ぐことしかやることがなかったのです。お子様向けの簡単ゲームなのかなという印象を持ちました。
ということで封印しかけたのですが、ゆるくても世界観がかわいいので遊んでみたいというメンツと試しに4人プレイをしてみると、ちょっと印象が変わりました。親手番が全員2回しか回ってこなくなり、仲間カード置き場に残るカードも2枚だけとなると仲間カードドラフトの重要性が増します。もちろん仲間に付いてくる小ダイスだって手番が最後だとほとんど残っていません。この難易度若干アップがすごく良いアクセントになりました。
4人プレイだと20点の広場に到達できないプレイヤーもいたりして、なかなかいいバランスのゲームになりました。
4人だと難易度が上がるのはカードドラフトが渋くなるのが主な原因で、できるだけ能力が矛盾しないような仲間を取りたいのですが、手番的に2択になってしまえば選択の余地なんてないに等しいです。結果的に降り直しを連呼して勝利点がどんどん減ったりすることになります。
対人インタラクションはほぼ無いと言っていいです。言ってしまえばソリティアダイスゲーなので物足りなさを感じる層は多いでしょう。すごろくボードのキャンプでさえ早い者勝ちではなく全員同じ場所にキャンプ可能です。これはわざわざそういうふうにデザインされているので、ガチガチの嫌がらせ大会をしたいようなプレイヤーに向けて作られたゲームではないのだと思います。おとぎ話の世界を皆で旅するのを楽しみましょう。
カラフルなダイスをいっぱい振れるだけで楽しいですし、アートワークが素晴らしいので遊んでいてほほえましいです。代償を支払ってダイスを振り直すかどうかは自分の判断にゆだねられているので、誰かに邪魔されてイラっとすることもなし。優しい気持ちで遊べる中量級ゲームです。